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2022/05/16 コメント(1)
全50件 (50件中 1-10件目) 虫歯予防一口メモ
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
![]() 歯学部でも習いますので、 歯医者なら誰でも知っています。 カレーライスのスプーンなどを口に入れたときに ちょっと感じることのある、あの でも歯医者は、 ガルバニック電流というのは、 その理論はイオン化傾向の違いにより局部電池が形成されるからだ ということも知ってはいるのですが、 違う種類の金属間で流れるものだと思い込んでいます。 まさか、ガルバニック電流は 歯と金属間にも流れるのだ、とは気が付いていません。 それどころか、歯と別の歯との間はもちろん、 1つの歯の局部間でも流れるなんて、 夢にも思っていません。 歯にも電流は流れるんですよ! 歯は金属ということです。 ・・というわけで、 簡単な実験をしてみました。 歯と金属間の電位差はどのくらいあるのか、 身の回りにある金属と歯との間の電位差(イオン化傾向の差)を 片端から測ってみました。 ![]() 歯は象牙質とエナメル質に分けました。 ワニグチ・クリップと歯には心電図の電極用の電導性ジェルを塗って、 電気的に密着させます。 ![]() 表題画像はエナメル質と象牙質の電位差を測っています、 象牙質はマイナス(白のクリップ)、エナメル質はプラス(赤のクリップ)です。 それぞれ電解液(pH3の塩酸)に漬けると(クリップが濡れないように)、 (ここに虫歯を防ぐポイントがある) 電位差は0.002Vですがエナメル質の方が高い、 つまり象牙質からエナメル質に電子が流れる (ガルバニック電流は電子とは逆にエナメル質から象牙質に流れる)。 白のクリップの方が溶けます、以下同様。 電気化学説によれば、 電子を奪われた方が、腐食つまり溶けますので、 エナメル質と象牙質が接している構造の歯は 象牙質はエナメル質に電子を奪われ、 象牙質だけが溶けます。臨床的にも歯医者ならだれでも経験しますね。 つまり虫歯は電気化学的な腐食なのです。 ガルバニック電流は虫歯と関係があるのです。 一番プラスの電位差があったのは、 歯科用金合金とCu(銅)でした、 0.7Vもありました。 口腔内で安定な金属は虫歯を助長するのではないでしょうか? ![]() ![]() 高銅型アマルガムは歯科用の合金の中では0.25Vと一番低いのですが、 残念ながら歯よりもプラス電位です。 歯よりも先に溶けて歯を守ってくれるわけではありません。 昔のZn(亜鉛)入りのアマルガムの方が良かったのかもしれません。 先に溶けて歯を守ってくれるかもしれないと期待していた Fe(鉄)とAl(アルミニウム)は非常にわずかですが、 歯よりもプラス電位でした。 歯より先に溶けて歯を守ってはくれません。 残念! というか、この2つ最初はマイナス電位だったような気もしますので、 酸に浸けると不動態膜を形成して電流が流れなくなるのかもしれません、 いずれにしてもカソード防食には使えないことになります。 残念! ほんとうに不動態が形成されるのかはそのうち調べておきます。 アルミニウムはありそうですね、 アルマイト仕上げ(不動態膜形成)は硝酸処理で作ると聞いたことがあります。 やはりZn(亜鉛)は-0.35Vとダントツ歯よりもマイナス電位です。 歯に亜鉛を貼り付ければ、 虫歯を防ぐことが可能です。 ![]() ![]() 亜鉛は人間にとっては必須微量元素ですので、 フッ素よりも安全です。 フッ素は人間には全く必要としない毒物でしかありません。 しかもフッ素は電気化学的にいうと歯を溶かすハロゲン族です、 虫歯は治りません。 以下、象牙質を基準としたイオン化傾向の一覧表を載せておきます。 亜鉛:-0.35V 象牙質:0V エナメル質:+0.002V アルミニウム:+0.015V 鉄:+0.05V 鉛:+0.18V 高銅型アマルガム:+0.25V 歯科用71%銀合金:+0.5V 歯科12%金銀パラジウム合金:+0.68V 歯科用70%金合金、銅:+0.7V 上に行くほどイオン化傾向が高い、腐食しやすい、溶けやすい、虫歯になりやすい。 下に行くほどイオン化傾向が低い、腐食し難い、安定。 pH3の塩酸に漬けると、、 ここに虫歯を防ぐポイントがあると書きましたが、 つまりpHが低いつまり酸性溶液中で電流が流れ腐食(虫歯)が起こるのですから、 酸をアルカリで中和すれば良い!ということが分かりますね。 それが「重曹うがい」です。 中性、弱アルカリ性溶液中では局部電池は形成されず、 ガルバニック電流は流れません。。 では、その酸はどこから来るのかって? それが虫歯菌が出すのですよ、、 でも酸だけでは歯は溶けない、 虫歯が出来るには、 電気化学的なメカニズムが必要なんです。
2009/10/20
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
「もったいない学会」に入会したので、
歯科医療はもったいないのか? と考えてみました。 充填しても歯冠修復しても、 トラブルは起こりますね。。 除去・根治、 除去・根治、、 ほっくりかえして、 やり直し、、 の繰り返し。 歯科業界では、 こんなのを医療と勘違いしているようですが、 うちじゃもうないです。 でも、全然ないわけじゃない、 除去は1ヶ月間に4~5人、 根治までする人は、1~2人、 CKの紛失もあるので、 CK(金属修復物)は1週間に1~2個セット程度です。 充填も1日1~2人、 1日来院患者(うちじゃ患者じゃないので、クライアントさんという)数は30人くらいで、 少なくはないんですが、 予防歯科なので治療は少ない、 PMTCと重曹うがい指導だけ、 PMTCは歯周病の管理で保険算定できるけど、 虫歯予防の重曹うがい指導は保険適応外です。。 ・・・やはり、通常の歯科医療は浪費ですね。 予防歯科をすれば、なくなりますもん。。 石油産出減耗と共にこの業界は消滅するでしょう。
2009/10/19
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
![]() 良くある症例で、歯周病は治ったけど、 こまめに重曹うがいしてね、、 という言いつけを守れなかった人に発症します(-"-;) 歯根面と言っても、 象牙質とエナメル質の境界から起こるので、 不思議です。 歯医者は慣れっこなので、 不思議と思わないのかもしれませんが、 もっとプラークの付着している歯肉側から なぜ虫歯は発生しないの?とか。 思いません? 歯医者は問い詰められたら、説明できません。 でも、金属の腐食防止を仕事にしている人なら、 これは「異種金属接触腐食」だな、、 見ただけでピンとくるはずです。 表題画像は鏡像なので、左右反対なのですが、 これは実像です。 ![]() デント・エナメル境界から発生した虫歯は その範囲を広げます。 エナメル質は直下の象牙質が失われ、 支えを失って脱落しますが虫歯にはなりません。 不思議でしょ? 酸で溶けるのなら、 ほとんど無機質のエナメル質も少しは溶けるのでは? ![]() 可及的に虫歯(軟化象牙質)を除去します。 「虫歯の電気化学説」によれば、 細菌感染は2次的な要因で主因ではありませんので、 消毒も必要ありませんし、 多少の虫歯の取り残し、 クラックも気にしません。 最小限の歯質削除量で済みます。 アマルガムは歯質に比べて自然電位が低いので、 アマルガムから電子を供給された象牙質はこれ以上溶解しません。 虫歯は止まるということです。 臨床的には「アマルガム」は非常に予後が良いというのは、 歯医者の常識です。 ![]()
2009/10/17
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
![]() 使ってみました。 左下8番の近心歯肉縁下カリエスです。 これはCR充填は無理でしょう。。?(^^ゞ ![]() ![]() このアマルガム、 高銅型と言って主成分の銀の他に 銅と錫が入っています。 亜鉛は入っていませんが、 歯牙よりも自然電位は低い(歯より先に融けて歯を守る) 可能性は高いのではないか?と思います。 木曜日に実験してみます。 まだエナメル質と象牙質のサンプルを作っていないので、 それからですが。
2009/10/07
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
と思ったのはこういう経験をしたからです。
僕は歯科技工士(歯を作る職人)だったのですが、 まあ、歯医者の下請けです。 歯の型にぴったり合った精度の良い技工物を作ろうとがんばっていたのですが、歯医者の段階でレベルダウンしてしまう。 しょうがないので、歯医者の免許を取りました。 8年も掛かりましたけどね。 これで、最初から最後まで精度良く患者さんの歯を作ることができるな。。 と思ったのもつかの間、とは言え10年くらいは体がもちましたが。 精魂込めて患者さんの歯を最初から最後まで自分で作るなんて無理です、 第一寝る時間が無くなる。 結局、からだ壊しました。 腱鞘炎で手が動かなくなりました。 字も絵も描けなくなりました。 指だけは動くので仕事はできますが。 このままでは死ぬな。。 医者の入院勧告を契機に予防歯科を始めました。 これで歯科医院がつぶれるなら、それもしかたがない、、 削りまくる歯医者から180度の方向転換です。 それが10年程前。 予防歯科を始めた頃、ちょうど熊谷崇先生が講演会をしていたので行って来ました。 立ち上げ時はヘルスケア歯科協会に入って熊谷システムを導入しました。 今では当時の面影も無いくらい診療システムは変化しましたが。 折りよくダイアグノデントという虫歯を数値化できる機械が発売され すぐに導入しました。 これがなかったら予防歯科は成り立たないでしょうね。 とりあえず、 うちに来てくれる子供達の虫歯を定期的にモニターしてみようということでやっていました。 この当時はフッ素は虫歯に効くと単純に信じて使っていましたが、 あるときとても熱心なお母さんがいて、 いろいろと臨床的な協力をしてくれるのです。 中一のうちの子の虫歯が心配、なんとか削らないですまないか、、 といわれて、やってみました。 その子はカリエス・リスクはふつう、 ただ塾に行く前と帰って来てからの夕食の2度食べがある、 朝晩のハミガキ後の低濃度フッ素ジェルの塗布と毎月のPMTCをしてもらいました。 でも、ダイアグノデント値10~40がジワジワと上がっていくのです。 要するに虫歯は進行している。 どうしたらいいの?? やっぱり削る治療が必要になるのか、、真剣に悩んでいました。 その頃、僕の高校の時の英語の先生が患者さんとして来院され、 僕の虫歯の説明で、酸性だと歯が溶けるんですよ。。 というと、 それなら重曹で酸を中和したらいいんじゃない?とおっしゃるんです。 え、重曹ですか。。??、そ、そうですよね!! というわけで、さっきの女の子に重曹水で飲食後にうがいしてみて、 という指示をだしました。 その子のお母さん、とても真面目でせっせと重曹水で娘にうがいさせました。 1ヵ月後、DD値が軒並み下がっています!! フッ素塗布では何ヶ月やっても虫歯を止めることができなかったのですが、 重曹では1ヶ月で治りました。。 ま、こういう経験が今につながっているのです。 歯科治療は今でも最初から最後まで自分でやっていますが(外注なし)、 これで完璧ということはありません。 どこかに接着が不十分なところがあるかもしれない、 接着はがれが起こり、隙間ウ蝕が起こるかもしれない、 結局、歯医者というものは自分で自分の仕事を作っているのです。 お分かりですかな? 今では歯医者が増え過ぎてその仕事すらない、 それが現実、 もうそろそろ商売換えを考えないとね。。
2009/10/04
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
極々常識的に考えて、というか
元素の周期表を眺めていると、 フッ素というのは右端から2列目のハロゲン族の1番目、 2番目が塩素、3番目が臭素、4番目がヨウ素・・ どれも漂白剤や消毒剤に使われる化学的には反応性が高く 有用だけど、どちらかというと毒性が強い、 使用には気をつけましょう。。というものばかりです。 もちろんフッ素もそうなんですが、 ppmオーダーの水道水中の残留塩素を気にしている人が 1000ppmものフッ素を気にしていない、、 というのもヘンですね。 フッ素が虫歯予防に効くというのは、 大がかりな詐欺なんですが、 みなさん70年も騙され続けているんです。。 うそは大きい方がばれない、っていいますよね。 そういうことでしょうか。。
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2009/10/04 07:31:19 PM
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![]() 【お試し用】エナメル質補給型ペーストアパガードリナメルSLお試し用20g 一頃、アルツハイマーの原因は脳にアルミニウムが溜まるせい、、 とか言われていましたが、 じつは、、フッ素がアルミニウムを脳に運ぶのです。 フッ素がなければ、アルツハイマーにならないということです。 ここ参照、 http://members.jcom.home.ne.jp/emura/50reasons.htm こわいですね、、 フッ素は捨てるに捨てられない有害産業廃棄物ですので、 歯磨き剤に混ぜて売ったり、水道水に混ぜて処分できるのなら、 濡れ手に粟に儲かるのです。 で、フッ素非配合の歯磨剤を探してみましたが、 少ないです。 表題のアパガードのほかは、 ダイソー(100円ショップ)製のものが3種類、 グリーンコープ製のものが手に入りました。 ![]()
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2009/10/04 01:42:39 PM
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カテゴリ:虫歯予防一口メモ
なんていうことは昔から分かっていることで、
発がん性や歯や骨に悪影響があるだけではなく、 中枢神経から生殖まで負の影響を与えます。 はっきりいうと、子供のIQが下がったり、キレる子供が増えるということです。 これ以上おバカになっても困るので、 うちの子供たちは「フッ素洗口」はお断りしています。 臨床経験上はフッ素塗布による虫歯予防に効果があるという実感は得られない、 重曹ならあるけどね。。 というと「フッ素洗口事業」に非協力的ということで、 学校歯科医の辞表を書かされましたが、 まあ、世の中そんなもんです。 フッ素が危ないなんてことは、 「ゆとり世代」以前の高卒の僕たちにはよくわかりますけどね。 フッ素は塩素と同族のハロゲン族でCa、Na、Kと親和性が高いなんてことは化学の常識です。 ああ、神経伝達系に直接影響するね。。なんていうことは、 大学で生化学、生理学を学んだ(はずの)歯科医ならピンとくるはずです。 有名な予防歯科医の先生までが簡単に洗脳されて、踊らされている、なんてね。。 ネット時代に入って、ホントウのことが広く知れ渡るようになってきたんで、 早めに「フッ素は毒」だよ、、と宣言しておいた方が恥をかかなくてよいです。
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2009/10/04 11:11:32 AM
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2009/09/30
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
![]() 虫歯ができるどころか、溶解さえしないという実験結果を得たので、 虫歯は単なる酸蝕症ではなく、別のメカニズムがあると考えた。 そうでないと、虫歯については理解できないことが多すぎるからだ。 そこで、虫歯は金属腐食と同じ電気化学的腐食ではないかと考え、 その前提として歯牙に電極を取り付け電流が流れるか調べてみた。 pH3の塩酸中に歯牙を浸漬し、 12.7Vの印加電圧で100μAの電流が流れた。 この実験では、歯牙の電気的抵抗は127kΩとなり、 充分な電導性がある、 つまり歯牙は金属として取り扱うことができるという結論を得た。 また歯牙はリン酸とCa(カルシウム:アルカリ金属)から構成されているので、 電導性があることは充分考えられる。 金属腐食の分野では金属腐食の原因、その対処法に関する研究は進んでいる。 なぜなら、金属の腐食による経済的損失はGDPの5%にも達すると言われていて、危急の問題だからだ。 金属腐食の分野ではすでにバイオフィルが関係する金属腐食の研究も進んでいて、「微生物腐食」という名称が確立している。 詳しくは、当サイトの「虫歯予防一口メモ」の過去ログを参照していただくとして、 今日は、金属腐食の電気化学式による解説を試みたい。 表題の図での解説に入る前にいわゆる酸蝕の電気化学式を 書いておく、 酸蝕には電極は存在しない、 金属Mから電子e-が奪われ、水素イオンH+と結びつき水素ガスH2↑となる、一方電子e-を奪われた金属MはM+(金属イオン)となって溶出する。 M→M++e-、2H++2e-→H2↑ 表題図では2つの金属電極が存在し、その電極同士は電気的に接続されている。 電子e-を奪われた側の電極が溶出するが、 2種の金属を比べた場合、 相対的にイオン化傾向の高い方が低いほうに電子e-を奪われ溶出する。 これが左図だ。 歯牙の場合は陽極がエナメル質、陰極が象牙質となり 象牙質だけが溶出する。 これは蓄電池の構造そのものであり、 電気的に接続している2種の金属電極の途中に電球をつなげば光る。 これら電気化学的腐食(腐食電池)が単なる酸蝕と決定的に異なる点は、 持続的に電子e-の供給が起こり、 その腐食効率は単なる酸蝕に比べて非常に高いということである。 特に問題が大きいのは右図の「酸素消費型の腐食」だ、 2種の金属電極のイオン化傾向の違いだけではなく、 酸素濃度勾配によりこの腐食メカニズムが促進されることが示されている。 隙間の外の陰極となる金属表面では、 酸素濃度が高いため、 O2+4H++4e-→2H2O ~1式 O2+2H2O+4e-→4OH- ~2式 という反応が持続的に起こり、 電子e-を奪われた陽極は溶出(腐食)する。 一般に酸素濃度はすき間の奥ほど低い傾向があり、 また微生物はすき間の奥に生息している、 また微生物は我々人間と同じ酸素呼吸をしているので その活動を支えるため酸素を消費する。 したがって、すき間の奥は酸素濃度が低く、 一方外は相対的に酸素濃度は高いので 奥外に大きな酸素濃度勾配を形成する。 酸素濃度が高い方が陰極となり電子e-を奪い、 酸素濃度が低い方が陽極となり電子e-を奪われ溶出(腐食)する。 これは「濃淡電池」と呼ばれ古くから知られており、 同じ現象を腐食の観点から見れば「通気差腐食」となる。 具体的には、すき間の奥の方が電子e-を奪われ腐食する。 これがいわゆる「咬合面の小窩裂溝ウ蝕」だ。 「咬合面の小窩裂溝ウ蝕」とは穴の内外に「濃淡電池」という局部電池を形成しているので、 持続的に電子e-が穴の奥から奪われ腐食することにより、 その穴は次第に深くなる。 また微生物は糖質を供給されると解糖酵素により 酸素を消費しつつATPと乳酸等の有機酸(H+)を生成する。 1式を見ていただくと分かるが、 H+(水素イオン:酸)があると1式の反応は進む、 つまり酸性環境下で腐食反応は進む。 腐食の原因は酸素濃度勾配と前出のイオン化傾向の違いだけではないのだ。 虫歯とは単なる酸蝕症ではなく、 金属腐食(電気化学的腐食)だということがお解かりいただけたと思う。 2式での生成物はOH-(水酸イオン:アルカリ)なので、 H+と拮抗している。 つまりH++OH-→H2Oとなって、 この中和反応の終了と共に、この一連の反応は拮抗し停止する。 ここに虫歯抑制のヒントがある。 OH-を外部から供給するか、 またはH+を除去することにより、 1式も2式も止まる、酸アルカリの中和反応だ。 止まるだけではない、逆反応も起りうる。 つまり、虫歯が抑制されるだけではなく、 虫歯が治るかもしれないのだ。 また、虫歯菌の解糖酵素の至適pHは低いので、 アルカリ性環境下ではその酵素活性は低下する。 つまり酸素も消費しないし、酸も産生されない。 これは「微生物腐食」は抑制されるということだ。 しかも、再石灰化という歯牙の再結晶化はpH依存性が有り、 pHが低い(酸性)よりpHが高い(アルカリ性)方が起こりやすい。 歯牙の自己修復機能もアルカリ性環境下の方が亢進される。 ではOH-を外部から供給する、H+を除去するとは 具体的にはどういうことをすればよいのか? それは、飲食後速やかに「重曹うがい」をすることだ、 重曹はH+を消費する、水に溶かすとアルカリ性だ。 NaHCO3→Na++HCO3-、 H++HCO3-→H2O+CO2↑ いずれの電気化学的腐食のタイプにおいても、 1、電子e-を奪われない 2、水素イオンH+がない(アルカリ性)環境では腐食は起こらない。 実際Feの例だが、 不感域(腐食しない領域)は、 1、対電極に対して電位が低い(電子e-を奪われない) 2、アルカリ性領域にある場合だ。 ![]() #リンク先の皆様、多謝! 参考文献:1、金属の腐食と摩擦磨耗 2、丹治研究室 Tanji Laboratory ホームページ 東京工業大学 大学院生命理工学研究科 生物プロセス専攻 生物機能工学講座 生物化学工学分野
2009/09/22
カテゴリ:虫歯予防一口メモ
![]() 実験再開! 外部電源は定電圧電源だと分極によるインピーダンス上昇による電流低下が起こるので、 定電流電源としました。 表題画像がそれ、オーディオやる人が見ればすぐに解る回路。 とりあえず、100.0μAに設定(テケトー)。 ![]() げげ、、、ネットで3時間遊んでいる間に溶けちゃいました。。 一回り小さくなって、クラック(ヒビ)がたくさん入っています。 ![]() これは実験前、 ![]() やはり、 電流が大きすぎでしょう。 エナメル質と象牙質のSUS(ステンレス)に対する電位を別々に計り、 その中間値での電位で実験すべきですね。 つまり、象牙質は溶けるがエナメル質は溶けない電位。 またpH3は低すぎますね、今度はpH6か、pH7でも良いかも、 単なる電解質ということで塩水でも良いかも。。 また、試料作りから始めます。 しかし導電性ジェルがもうない。。 このブログでよく読まれている記事
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