プリウスPHVで家庭の電力を賄えるか?
前回は「プリウスPHVを太陽光発電で充電できるか?」ということで、実機で検証してみましたが、お天気に恵まれているかぎり、3.2時間で満充電できます。限定的ではありますが、ガソリン代がかからない=燃費:∞km/Lも可能です。プリウスPHVのオーナーの友人が言うには燃費は55km/Lだそうで、驚くべき低燃費ではあります。もちろん電気代は別ではありますが。同じ距離を走ると、電気代の方が今のところ2~3倍安いので、総合的にはただのハイブリッド車よりは維持費は安いでしょう。http://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/201206110000/今日はプリウスPHVのリチウムイオンバッテリーに3.6kWの独立型太陽光発電システムで充電して、その貯めた電力でその日の夜の家庭内での電力を賄えるか?ということを実験してみました。これができれば、プリウスPHVは動くバッテリーとして実用になるのですが、どうでしょうか。。その前にプリウスPHVのバッテリー関連のシステムがどうなっているか調べてみました。4.4kWh(実質3kWh)の容量を持つリチウムイオンバッテリーは満充電で200V程だそうで、ここから電装系の通常の12Vの鉛バッテリーにDC/DCコンバータで降圧して電力を供給しています。この電装系の12Vの鉛バッテリーに100Vのインバータをつないで、家庭内に100Vを引き込んでみたのですが、突然シャットダウンしました。インバータの低電圧遮断回路が働いたのです。この時はプリウスPHVの電源はOFFでした。プリウス本体の電源がOFFだと、200V/12VのDC/DCコンバータは働かないのです。 しかし、電源を入れると、結構な電流を消費するのです。マイコンや表示システムに使われているのでしょう。約10Aの電流が12Vバッテリーから出ていきます。要するにプリウスPHVは電源を入れているだけで、動いていない状態でも120W消費しているのです。これは、もったいない、、どうにかならないものでしょうか?一方、家庭内で消費している電力は100W~150Wですので、合計220W~270W、概ね300Wとしても、3kWh/300W=10h程は使えるが、通常夜は12時間ありますので、ちょっと足りません。また朝の送り迎えに必要な電力も温存するとなると、せいぜい5時間程しか使えません。まあ、これをどう考えるかですが、電源を消した状態では使えないし、電源を入れると120Wも余計な電力を消費してしまいます。結論からいうと、出来ないことはないが、まあ、これは非常用ですね。毎日、一晩中使うことはできません。リチウムイオンバッテリーが切れた後はエンジンが掛かり、発電が始まります。ガソリンがなくなるまで数日間は電気が使えるでしょう。ちゃんとした家庭との連係システムが組み込まれたプリウスPHVは今年中に出るそうですので、ご興味があられる方はそれを待たれた方がベターだと思います。