ストリップスを使わない隣接面CR(ダイレクトボンディング)8.5
楽天ブログに不具合が発生しているようです。反応が遅く、更新が遅れそうです。。50代女性、右下6、CR(ダイレクトボンディング)再治療昔からCR(ダイレクトボンディング)は前歯部限定の処置で奥歯には向いていないとされてきた。その理由は、CR、ボンディング材の素材の物性が咬合力に耐えられず、摩耗、咬耗、脱離しやすいということだった。しかし、材料の改良によりその辺りの問題はほぼ払拭されたと言っても良いだろう。1番の問題は奥歯のCR(ダイレクトボンディング)の手技が技術的に難しいので歯科医師なら誰でもできるというわけではなかった。このところの歯科用合金の高騰(露ウ戦争以後約4倍の高値、パラジウムの輸入先が主にロシアだったことによる)により保険診療では持ち出しになっています。またCAD/CAMレジン冠が保険導入されたとは言え、保険点数は低く、経費を除くと歯科医院の技術料はほとんど残りません。元々日本の歯科の保険診療報酬は60年近く据え置かれていて、薄利多売(削りまくり、被せまくり)を強いられてきたというところに、最近の資源エネルギー不足、極端な円安による物価高が追い討ちをかけているという構図です。このことは従来の削って型取りして被せるという一連の診療体系が経済的な側面から危機に瀕していることで、僕も15年以上前からこの診療体系から逃れる努力をしてきました。それがCR(ダイレクトボンディング)による臼歯部の修復や、値上がりしつつあるとは言えまだやすい銀合金(パラジウムの1/10の価格)に耐摩耗性を増すためのハイブリッドレジンによる咬合面仕上げを試行錯誤してきました。多分、国は保険歯科医療を崩壊させ、歯科医療を保険から外そうと考えているのでしょう。ここまで赤字経営を強いられると歯医者にもいっそ保険診療をやめてくれといい出す輩も出てきている。日本の歯科医療は世界的には1/10以下の負担で診療を受けられる社会主義的な診療報酬体系だったのですが、これが壊れると一般の患者が1番困るということになります。なぜなら、安いが上に削り散らされて、被せものの耐用年数が過ぎ、これからの高齢者の口腔内は悲惨なことになり、歯科治療費は爆上がりになり、歯科医療が受けられなくなる。で、今日はCR(ダイレクトボンディング)の再治療です。数年前にメタルインレー脱離でCR(ダイレクトボンディング)で修復したが、外傷性咬合があるので、数年後には破折している。部分的な修理も可能なCR(ダイレクトボンディング)はこれからの日本の歯科治療には必須のテクニックになるだろう。CR(ダイレクトボンディング)は金属よりも安価で、外注技工料も必要なく、スキャナー、高価なCAD/CAMマシーンも導入する必要もなく、その場で終わる。歯医者も患者もウインウインだ。では時系列でどうぞよく見ると遠心にクラックが見えますね。。