キャスト
歯科業界でキャストといえば、ロストワックス法による鋳造のことです。人それぞれの歯は似てはいるものの、完全に同じものは一つもなく、量産はできませんので、単品生産せざるを得ません。まあ、こんな感じです。型取り(印象といいます)して石膏を注入して作業模型を作り、作業模型上でワックスアップする。スプルーイングして円錐台に植立し、埋没材に埋没し、ワックスを焼却し、その空洞部分に溶かした金属を押し込む(キャストする)。ところが、アクセサリー業界でキャストといえば、同じ鋳造とはいえ、量産品のことをいいます。どういうことかというと、原型を作り、それをシリコンで型取りし、それに溶かしたワックスを流し込みます。後は同じで、スプルーイングして埋没します。要するにシリコンの型があれば、何個でも同じものを作れるのです。オクに出品している指輪は一点ものですけれどね。