残根上のCR5.0
40代女性、左下7、残根4年前の来院時にはセラミックのクラウンが入っていたのだが、それが取れて半年放置。一回で直して欲しいということで再来院されたのだが、厳しいことになっていた。取れたまま放置すると歯根面が虫歯で健全歯質が無くなりセメントが効かなくなり修復治療ができず、抜歯を余儀なくされてしまう。残根というのは治療不能に付き抜歯するしかないという病名なのだ。4年前今回今回はさらにフィステルができていた。感染根管になっていて、細菌と戦っている免疫系の残骸が膿となって出ていく穴のことだ。神経を取る治療がされているが、細菌が入り放題で、しないほうがマシな治療だ。こんなものが標準治療として認められているのだから恐れ入る。前回の治療のようにそのまま3MIX+α-TCPで蓋をするだけの方がよほどマシだ。レントゲン写真でも一目瞭然だ。これが歯冠修復後の画像だが7番(一番左)の歯肉部分にある赤い点がフィステルだ。歯冠修復だけのお約束だったので、根管治療はするはずではなかったのでが、時間の許す限りやってみた。しないと咬合痛等の症状がでて抜歯になる。もし症状が出たら抜歯・再植が最も簡単確実で治療期間も短い治療法になるだろう。今回の治療は既存の根管充填材をなるべく取り除いて、3MIX+α-TCPを入れCRで歯冠再建した。フィステルは治療中の画像に時々写ります。では時系列でどうぞ