近未来の根管治療法シリーズ3.3(歯髄再生)
30代女性、右下7、温痛+前回のつづきだが、https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202512020000/3年半前の前々回からご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/mabo400dc/diary/202204010000/近心根は前々回は歯髄息肉だったのだが、3MIX+α-TCPで直接覆髄したら、歯髄は失活することなく2次象牙質で蓋ができ(デンティンブリッジ)治った。遠心根は失活してたように見えたが、実は根尖付近の歯髄は生きていたようで、歯髄は再生して根管を埋めていた。多分大方の歯科医師は信じられないと思う。まず、今回と前々回のレントゲン写真を見比べてみる。3年半前のbefore/after7番の根尖付近には陰影が見られ、炎症が波及していることが分かる。これが今回の治療前の画像で、7番の根尖付近の陰影は消えている。遠心の丸い出っ張りは歯肉縁下歯石なのか、キュレットで触って見たが、CR等の修復材料かの判断は付かなかった。自分でCRで修復した記憶もないし、画像も残っていない。8番は他院で抜歯済みということだが、その時に7番の処置をしたのかどうかは患者も分からない。今回は温痛があるということだったので、歯髄炎の症状があるということだ。原因は何らかの漏洩があるのではないかと思われたので、CRを除去して内部を見てみた。時系列で画像をアップします。遠心半にクラックがあるようにも見え、ここから漏洩しているのかもしれないが、確証はない。内部のα-TCPは変色もなくひどい漏洩があるようには見えない。漏洩があると茶色に変色する。既存のα-TCPを除去すると遠心根から出血した。この遠心根の歯髄が炎症を起こしていて温痛の原因だと思われた。遠心根を通るクラックらしきものもあるようにも見えるが、まだ完全に離断してはいないようなので、今回は経過観察することにした。もし離断すれば痛みが出るので、遠心根の抜歯再植になる。止血後の確認では近心根はデンティンブリッジで完全に塞がれており、自然治癒により歯髄は保存されている。3MIX+α-TCPで直覆して、CR:ダイレクトボンディングで経過観察する。遠心半が離断すると抜歯再植するしかなくなる。予防的に補強冠を装着した方が延命効果はあるが、遠方の方なので通院が難しい。つづく