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テーマ:’70年代の洋楽について(20)
カテゴリ:音楽
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━VOL.17▲△▲△
■私の好きな曲17~10CCの「アイム・ノット・イン・ラヴ」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 【アーティストの略歴】 詳細はこちらをご覧下さい。 1973年にレコード・デビューしたグループは英国人で結成された。 そのユニークなグループ名の由来は一説によると、男性一人が出す○液の量を4人で出した量でグループ名にしたと噂された。○の中は想像力を働かせて埋めてみてください。男性なら意外と簡単に分かるはずですが...。 '70年代は精力的に活動していたグループだが、徐々にメンバー間でその方向性が違ってきて'80年代はそれぞれの関心のあることに取り組んでいた。 メンバーはエリック・スチュワート、グレアム・グールマン、ケヴィン・ゴドレー、ロル・クレームの4人。ゴドレーとクレームは連名で'80年代は映像の世界で活躍して、多くの名作のPVを制作してMTVを賑わせた。グレアム・グールマンは作曲家としても活躍している。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【この曲について】 ■ロックの名曲と呼ばれる曲は数多くあると思うし、その定義はリスナーの数だけあると言っても過言ではないだろう。特に音楽はリスナーによって評価が分かれるケースは多い。そんな名曲の誉れが高い曲の一つが今回紹介する10CCのこの曲だ。 この曲は1975年に発表された架空のサウンドトラックをイメージした、「THE ORIGINAL SOUNDTRACK」の2曲目に収録された。 □この曲はイントロから印象的で、何だか雲の中を夢の中で彷徨っているかのような演奏から入る。私が'92年に東京で観た彼らのコンサートでは冒頭からいきなりこのフレーズを、エリックがキーボードで再現した。 ヴォーカルはグレアム・グールマンと共作しているエリックが担当する。最初は淡々とエリックが何か噛み締めるように歌うが、徐々にバックの演奏が盛り上がってくる。何時の間にか音が一つづつ重なってきて、最後は演奏とヴォーカルそれにかぶさるコーラスが一体となって壮大なイメージを作り上げる。まさに名曲と言っても過言ではない。 ▲壮大なイメージを持つ曲のイメージとは違い、歌詞の方は意外と凝った内容ではない。では歌詞の一部を紹介しよう。 I'M NOT IN LOVE,SO DON'T FORGET IT(私は恋なんかしていない、それは忘れないでくれ) IT'S JUST A SILLY PHASE I'M GOING THROUGH(ちょっとおかしな局面になりそうなだけさ) AND JUST BECAUSE I CALLED YOU UP(それで君に電話したわけだが) DON'T GET ME WRONG DON'T THINK YOU GOT IT MADE(だからって俺が君のものになったと思わないでくれよな) I'M NOT IN LOVE NO NO IT'S BECAUSE(俺は決して恋なんかしていない、ただ...) ここからも詞は続くのだが、内心では愛しているのだけどそれを素直に「愛している」と言えない葛藤を吐露して悩んでいる。決して先走って誤解しないでくれと終始訴える内容と思う。歌詞の解釈はあくまでも私の翻訳だから微妙な点は伝わるか自信はないが、歌詞が持つイメージは分かってもらえただろうか? △ロックの名曲ともなれば当然カバー曲も存在すれば、これに似た雰囲気の曲もある。カバーとして有名なのは1991年にWILL TO POWERのバージョンで、10CCのバージョンよりはテンポアップしたアレンジで登場した。ただし中間の演奏部分はカットされて、オリジナルよりは短い仕上がりになっているがなかなか分かり易いアレンジとなった。このバージョンでもトップ10ヒットを記録したのは、流石原曲が持っている魅力ではないか。 エリックの親友のポール・マッカートニーは1993年に「KICKED AROUND NO MORE」で似た雰囲気とコーラスでこの曲に自分なりに挑戦した。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【ヒット・チャート】 この曲はシングル・カットされて1975年6月に最高位2位を3週連続で記録したが、残念ながら1位には後一歩届かなかった。グループのキャリアでは最大のヒット曲となり、10CCの極め付きの一曲だ。アルバムは15位を記録した。名曲は必ず1位とは限らないし、ジョン・レノンのイマジンだって1位は獲っていない。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【最後に】 ●8月は殆ど日記が五輪に占拠されていて、このシリーズは暫くお休みしていた。この曲はその後'95年にセルフ・カバーしたが、グループにとってこの曲の名声はもしかしたら彼らを追い詰めていったかもしれない。ファンやレコード会社もこの曲のイメージから抜けなければならない。 ○'92年に行ったライヴはCDで発売されたのは嬉しかった。ライヴでは彼らの憧れのビートルズの曲も披露していた。グレアムの歌う「ACROSS THE UNIVERSE」も良かったな~。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━【編集後記】 久し振りのシリーズでしたが如何でしたか?。これからは再び週末の企画として再開したいけど、来週末からは夏休みで一端お休みするので10月になったら定着させます。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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こんばんは~。
久々のシリーズ再開でワクワクしながら拝見させていただきました! >この曲はその後'95年にセルフ・カバーしたが、グループにとってこの曲の名声はもしかしたら彼らを追い詰めていったかもしれない。ファンやレコード会社もこの曲のイメージから抜けなければならない。 これは、名曲であればあるほど難しいのでしょうね。シンガーも俳優も同じ事がいえるのでしょう。名曲からの脱却はそれ以上のもの、或はイメージをガラリと変えることなのでしょうか。。。 エンターテイナーの宿命なんでしょうね。 (2004.09.12 22:05:56)
お早うございます。
お久し振りです。 弊ブログへのコメント&トラックバック、ありがとうございました。 こちらからもコメント&トラックバックを失礼致します。 僕はどちらかと言うと、親しみやすさの中にも実験性を持ち込んだ ケヴィン・ゴドレイさん&ロル・クレームさん派ですが、純ポップ派と呼ばれているエリック・スチュワートさん&グラハム・グールドマンさんとの4人のバランスが良く、1~4枚目のオリジナル10ccの皆さんのアルバムは、どれも素晴らしいですね。 この曲「I’m Not In Love(アイム・ノット・イン・ラヴ)」は歌詞の捻られた英国風のラヴ・ソングと僕は解釈しております。 また遊びに来させて頂きます。 改めて、今後共よろしくお願い致します。 ではまた。 http://blog.goo.ne.jp/loversoul_2005/ (2005.09.19 10:54:13)
imagine☆さん経由でトラックバックさせていただきました。
エリック・スチュワートとグレアム・グールマンが不仲のようで、10CCの復活は現状では期待できない状況のようですね。残念です。 (2005.09.30 18:20:34)
>macindowsさん、こんばんは。
グールマンの来日コンサートも一人でしたしね、この二人は仲良かったと聞いていたのに何があったのでしょうか? (2005.10.01 23:02:02)
やっぱりこのアルバムいいですよね。THE ORIGINAL SOUNDTRACK
(2005.10.14 21:05:16)
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