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テーマ:AOR(111)
カテゴリ:音楽・AOR
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アルバム名と曲目/『DANE DONOHUE』 ![]() 発表年/1978年 プロデューサー/テレンス・ボイラン(全曲)、ジェイ・ワインディング&スティーブ・ホッジ(6,7,9)、ジョン・ボイラン(5,8) 【AORの隠れ名盤?】 このアルバムは最近紙ジャケシリーズとして再発されているようだが、私は2002年のCD化の時に購入した。一度聞いて以来すっかりこのアルバムの虜になってしまったが、皆さんも一度聞けばその良さを分かっていただけると思う。ドナヒューのヴォーカル、曲、演奏とどれを取っても文句の付けようのないAORの隠れた名盤と言えよう。 デイン・ドナヒューにとっての今のところ唯一のソロ・アルバムと言われている。1978年に発売された当時は残念ながら私は高校生だったので全く知らなかった。2002年の再発で始めて知ったのだった。 【このアルバムについて】 1曲目のCasablancaは日本で有名なあの歌とは別の曲だ。いきなり都会的なメロディとドナヒューの哀愁を帯びたヴォーカルにグッと来るはずだ。ギターはラリー・カールトン、バック・ヴォーカルにはドン・ヘンリー(イーグルス)、J.D.サウザー、スティービー・ニックス(フリートウッド・マック)らのビッグ・ネームが参加している。ラストでラリー・カールトンのソロが見事に決まる辺りは、フュージョンっぽい。 2曲目のDance With The Strangerでもドナヒューの大人のヴォーカルが曲に見事に映えている。まさに都会的な夜に聴けば最高の一曲だ。ここでも中間部でラリー・カールトンのギター・ソロがカッコいい。 3曲目のWhat Am I Supposed To Doはバック・ヴォーカルでドン・ヘンリーとJ.D.サウザーが加わって、どことなくイーグルっぽい感じも受ける一曲だ。ここでのギターはジェイ・グレイドン(エアプレイ)だ。 4曲目のWomanはチョッとジャズっぽい演奏に乗ってドナヒューが歌う。ドラムスにスティーブ・ガッド、ギターにラリー・カールトンが参加し、バック・ヴォーカルにはスティービー・ニックスの声が盛んに聞えてくる。 5曲目のWhere Will You Goは徐々に盛り上げてくるドナヒューの噛み締めて歌うかのようなヴォーカルと、ビル・チャンプリン(シカゴ)のコーラスの絡みが特徴。 6曲目のFreedom前曲とは少し変ってドナヒューがポップなメロディに乗って歌い、そこにアーニー・ワッツの見事なフュージョン風のサックスが絡むアレンジが秀逸な一曲。ギターはジェイ・グレイドン。 7曲目のCan't Be Seenでもアーニー・ワッツの見事なソロ、ギターにはジェイ・グレイドンとスティーブ・ルカサー(TOTO)が加わり見事な演奏を披露する。曲はソウル色が強く出ているのが特徴だ。 8曲目のWhatever Happenedではジャズっぽさとソウル色の強かった前曲とは違い、再びドナヒューの優しい歌声がここでは聴ける。スティーブ・ルカサーがここではアコギでソロを披露している。 9曲目のTraceyはトレーシーという女性へ向けての曲だろうが、前曲とは趣が異なり再びドナヒューの力強いヴォーカルがここでは聞ける。演奏は相変わらずアーニー・ワッツのサックス・ソロが彩りを添えている。 ラストのCongratulationsはアルバムのラストを飾るに相応しい、アルバム中で一番しっとりとしたナンバーだ。何だかしんみりとした雰囲気でアルバムを締めくくっている。 【豪華なゲスト・ミュージシャン達】 各曲での解説でも触れてきたが、兎に角このアルバムの参加ミュージシャンは一流どころが揃っている。ギターのラリー・カールトン、ジェイ・グレイドン、スティーブ・ルカサー。ドラムスのスティーブ・ガッド、サックスのアーニー・ワッツ、ベースにマイク・ポーカロらが参加。そしてバック・ヴォーカル陣はJ.D.サウザー、ドン・ヘンリー、ビル・チャンプリン、スティービー・ニックスと大物が参加している。 豪華ミュージシャンによる演奏も確かにこのアルバムの聴き所だが、デイン・ドナヒューの曲作りとヴォーカルにも注目して聴いていただきたい。AORの名盤と言えばボズ・スキャッグスの「Silk Degrees」,エアプレイの「Airplay」,Bobby Caldwell「Bobby Caldwell(イブニング・スキャンダル)」が挙げられるが、間違いなくAORの名盤として私はこのアルバムを加えたいと声を大にして言う。当分廃盤になることはないだろうが、買うなら早いうちに買わないとAORのアルバムって製作枚数少ないから要注意です。 【バック・ナンバー】 1.リー・リトナー「RIT」(1981) 2.ボズ・スキャッグス「MIDDLE MAN」(1980) 3.ジェイ.P.モーガン「JAYE.P.MORGAN」(1976) 4.クインシー・ジョーンズ「THE DUDE」(愛のコリーダ)(1980) 5.サントラ盤「FOOTLOOSE」(1984) 6.ヒューイ・ルイス「SPORTS」(1983) 7.ジョン・レノン「IMAGINE」(1971) 8.フランキー・ブルー「WHO'S FOOLIN' WHO?」(1982) 9.ワークシャイ「OCEAN」(1992) 10.バーシア「SWEETEST ILLUSION」(1987) 11.グロリア・エステファン・アンド・マイアミ・サウンド・マシーン「LET IT LOOSE」(1987) 12.リンゴ・スター「RINGO」(1973) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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