KINTYRE’S DIARY~旧館

2006/01/29(日)22:56

新譜レビュー8~ビリー・ジョエル「マイ・ライヴ」

音楽(144)

曲目リスト 【ビリー・ジョエルの裏ベスト盤?】 既にポップス・アルバムを作らないと宣言しているビリー・ジョエルの「新譜」は企画盤しかない。だが今回の4枚組+DVDは、ビリーの裏面史の要素が強い一枚でマニア向けと言える。 ビリーの音楽へのアプローチが変わらない限り、今後の完全新曲新譜はありえない。新曲が出たとしてもそれはカバー曲のケースばかりだった。 そこで今回4枚組というヴォリュームで発売された『My Lives』は、タイトルから察するに「俺の人生、俺の足跡、俺の生き様」見たいなニュアンスだろう。決して「俺のライヴの足跡」ではない! アルバムの曲目を全て書くわけには行かないので、詳しくは上をクリックしていただきたい。収録曲を見てみるとソロとして活動する前の無名時代の貴重なテイク、未発表ライヴ、未発表リハーサルテイク、未発表曲、サントラ提供曲、別テイク、ピアノ組曲などバラエティに富んでいる。 【Disc1】 ここでは主に'65年~'80年までの音源を収録している。1曲目から'65年の「The Lost Souls」と名乗っていた時代のデモ・テイクで現存するビリーの最古の音源らしい。ここから2曲収録され「The Hassles」「Attila」時代の曲が3曲収録されている。 この後は、ビリーがソロ・デビューしてからの未発表デモ・テイクや曲が完成するまえの初期のテイクなどが聞ける。我々が知っているビリーの曲が、完成前は別の歌詞とタイトルを付けて録音されていた辺りは興味深かった。 デモの時点で完成度が高いものから、ラフなテイクまで様々だ。出来れば「The Stranger」「52nd.Street」からのアウトテイクが少ないのが多少不満。中でも「Zanzibar」は後半のトランペット・ソロが延々と続くテイクでこれは良かった。 【Disc2】 ここでは主に'80年~'89年までの音源を収録している。ビリーが最も脂の乗っていた時期である'80年代前半~半ばまでの音源は未発表デモ、ライヴ・テイクなどが聴ける。2曲目と5曲目は本来は同じメロディを持つ曲だが、歌詞が全く違う点にも注目したい。 【Disc3】 ここでは主に'89年~'99年までの音源を収録している。この時代はビリーの新曲が出なくなる頃なので、収録曲もカバー曲やサントラ提供(カバー)曲 に混じってライヴ・テイクも収録されている。カバーにはザ・ビートルズ、レナード・コーエン、ボブ・ディラン、エルビス・プレスリーなどのも含まれる。3曲目のライヴは、ビリーが愛して止まないヤンキースの本拠地やんキー・スタジアムでのライヴでこれもカバーだが、初期の頃のザ・ビートルズもカバーしたアイズレー・ブラザーズのナンバーだ。 【Disc4】 ここでは主に'ライヴ・テイクとクラシック曲の音源を収録している。1~7曲目まではライヴ・テイクで中には未発表のテイクもあるので興味深く聴ける。だが8曲目から12曲目のビリー盤クラシック組曲は「正直言って一度聴けば充分」で退屈である。13曲目はビリーのインタビューで曲ではない。 音源は4枚で、これとは別に1994年ドイツ・フランクフルトでのライヴDVDが5枚目のディスクとして付いているが、これはまだ観ていないので次週に観た印象などをここに追加するので待っていただきたい。 人気blogランキングへ [今日の主なBGM]━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.Billy Joel/My Lives(4枚組)

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る