KINTYRE’S DIARY~旧館

2011/04/24(日)18:38

ザ・ランナウェイズ「チェリー・ボム」

音楽(144)

1970年代の半ばに、日本で絶大な人気を誇った西海岸出身のガールズ・バンド「ランナウェイズ」の伝記映画が公開されている。映画の予告編を観た時から、ヴォーカルのシェリー・カーリーを天才少女子役のダコタ・ファニングが演じるとあって注目した。 ザ・ランナウェイズが日本で大人気だったのは、「チェリー・ボム」を引っ提げて来日公演を成功させた1977年だった。 私は、ザ・ランナウェイズが来日した時は高校生だった。この時、人気を二分していたのは「クイーン」と「ベイシティ・ローラーズ」(古~い)だった。だが、この二組のロックグループに割って入って人気を博していたのがザ・ランナウェイズだった。この時の人気はすごかった。私は、特にファンでは無かったが、それでもその人気は社会現象化していて、シェリー・カーリーの挑発的な衣装は高校生には刺激が強過ぎた? 残念ながらバンドは来日公演の最中にベースのジャッキー・フォックスが自殺未遂騒動を起こす等で(バンドは否定していた)帰国する等して騒動を起こしたが、それでも人気はすごかった。 「チェリー・ボム」はストレートなロックナンバーで、2分少々と短い時間ながらも強烈なビートとシェリーの凄みを利かせたヴォーカルで「乳乳乳乳乳乳乳乳、チェリー・ボム!」と絶叫されてはたまらない。グループとしては全米規模のヒットを出せず、本国より日本での人気が先行してしまい、シェリーのルックスばかりに注目が集中し、日本公演から帰国後まもなくシェリーもジャッキーも脱退してしまった(その辺のいきさつは映画で描かれていた)。 グループはまもなく解散してしまい、シェリーは双子の姉妹マリーとデュオ名義でアルバムを発表したり女優として活動していた時期もある。ジョーン・ジェットはブラックハーツをバックに従え、苦労の末に「アイ・ラヴ・ロックンロール」の大ヒットを飛ばし、ソロでの成功が逆にランナウェイズの名前を知らしめることになった。 ジョーンと一緒にバンドを始めたドラムスのサンディ・ウェストは残念ながら数年前に肺がんで死去。リタ・フォードはソロ転向に成功しトップ10ヒットを飛ばしたが、最近の活動は分からない。ベースのジャッキー・フォックスは?分かりません。映画でも描かれていませんでした。 記録より、ガールズ・バンドの草分け的な存在として記憶に残るでしょう。

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