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2005/12/07
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カテゴリ:魚沼一座
 この日は19:30から文化会館で、魚沼一座の来年度公演の予定等を話しあうミーティングが持たれた。話し合いの内容は、最重要機密に類することなので、ここには書けないのだが(笑)。

 この話しあいで、自分が“魚沼一座”から何を与えてもらったのか?を考える良い機会を与えられた。

 思えば文化会館の照明ボランティアに申し込んだとき、魚沼一座のパンフレットを館内でみつけ、少しだけ興味を持ったのが始まりだった。あの頃オレはNEETで、自分に与えられた時間をいかに有効に使うか、常にアンテナを広げっぱなしだったから、地元の演劇集団“魚沼一座”の存在と、いずれ参加したいという思いは、なんとなくいつまでも胸の内に残っていたのだった。

 今年春ごろ、団員募集を兼ねたワーク・ショップが催され、参加した。その直前に横浜のデフ・パペット・シアターの方を招いての身体表現のワーク・ショップに強く心動かされたので、演劇に対する興味が募っていた時期でもあった。

 始めて魚沼一座のワーク・ショップに参加したとき、誰が古参の団員なのか判らなかった。だいぶ後になって、連続して参加している役者さんたちが誰かは判ったのだが。今回の雪壁にしても、参加者の大半は初参加の人間で。ほとんど毎年の定期公演も、そのたびに団員を募集しての公演が続いていたようだ。そのことは、稽古を繰り返すうちに段々と判ってきたこと。

 初参加のオレなんかは、ワーク・ショップでもカルチャー・ショックの連続で。ステージの上で臆することなく芝居を演じるために、心をオープンにするための(たぶんな)稽古では、普段の自分から遠く離れた無茶なことをいろいろとやらされた。壁に向かって、あたかも誰かが存在するように話しかけ会話する、とか。今思えばあれは、演劇をする上で必要な、イマジネーション力を養うための稽古でもあったのだろうか?あと、気恥ずかしさをなるべく捨てる訓練か…。
 複数の他の人たちと芝居を演じる上で、全体を把握し、自分の役割を過不足無く演じるために、稽古場をぐるぐると歩き回りながら、突然にお題を言われて、その情景を皆で作り上げる…というような稽古もあった。『夏の浜辺っ!』と号令がかかると、甲羅干しをする人、スイカ割りをする人、スイカ割りのスイカの役などなど、その場その場に見合った役柄を、言葉を交わすことなく判断して作り上げる練習。素人集団のオレたちに、演出家の小口さんは『芝居はひとりでするものではない』ということを叩きこんでくれた。『相手からパワーを受け取ってください』と、再三再四言われたのも、人と人との係わり合いや感情のぶつかり合い、あるいはすれ違いなどの関係性が、舞台での芝居の真実性として現れるからなのだと、オレなりに解釈しているのだが。

 魚沼一座の稽古場は、オレにとって他では得られない満足感を与えてくれる『居場所』として機能してくれた。用意された脚本を演じるためには団員が少なくて、知識や経験や能力を問われずに、ただ参加する意思があるというそれだけで、皆が必要とされていた。余裕の無い状況が結束を深め、また子役の付き添いで来ていたお母さんたち何人かを、役者あるいは裏方さんに引っ張りこむという、かなり無茶なこともしなければならなかった。結果としてそれは、誰ひとり欠けても成立しない“一座”としての繋がりを生み出し、座員全員が心をひとつにすることに繋がったのだと思う。

 芝居を通じてオレは、人間ひとりひとりにそれぞれの思惑があり、またひとりひとりに行動の理由とか目的とか意志があること。そして、思い思いに動きあるいは流されることによって、世の中のいろいろな仕組みや場面が動いていることを強く感じた。舞台の上はときに感情のぶつかりあう闘いの場であり、また力を合わせてひとつのことを成し遂げる、協調の場でもあった。役柄の思惑のぶつかりあい、そして演じている役者の気持ちのぶつかりあい。日常生活ではなかなか得られないそれらの場面を、芝居を演じると言うひとつの目的を持ちながら、多くの役者さんたちと経験できたことは、単に演劇に参加したということ以上のものをオレにもたらしてくれた。

 何よりも今まで知らなかった新しい自分を試せたこと。毎回稽古場では、はりきって稽古した。『出来ない』ということが、とても楽しめることだという気付きを新たにしてもらえた。稽古でダメ出しをくらう時いつも、『よーし、次はこうやってやろう』と闘志を燃やすことができたのは、自分に何かが求められているという意識を、心地よく感じることができたから。『他に代わりはいないのだ』と、自分自身そう信じることができたからだと思う。

 稽古も本公演も、うまくいったこともそうでないことも、全部が楽しかった。今思い出すと、今年の公演はいろいろな意味で奇跡のようなものだったと思う。魚沼一座に巡り会えた幸運をよろこぶと同時に、それを可能にした自分自身のほんのささやかな意志・やってみたい気持ちを誇りに思い、祝福したいと思えるのだ。





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Last updated  2005/12/09 11:45:10 PM
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