マックの文弊録

2009/06/28(日)09:48

そのまんま東賛歌

小言こうべえ(110)

◇ 6月27日(土曜日); 旧閏五月五日 癸卯(みずのと う): 先負 そのまんま東氏は自民党に交換条件を突きつけた後どうなさったのか? このところ、自民党自体がじたばたドタバタしている感じだし、マイケル・ジャクソンの死にトップニュースを攫われてしまったりで、この件その後余り聞こえてこない。 この件、大方の受け取り方は「お笑い芸人のおふざけ」というのが一般で、マスコミの報道姿勢も「政争の幕間のジョーク」の如くである。 僕は大真面目で関心を持っている。 自民党の大島国対委員長の、「ふざけた事を!総裁といえば日本の総理になる人だよ。その地位に就くためには色々経験や研鑽を積んでの事だ。東国原氏もそこからお始めになったらいかがか。」などという発言は、恐らく「プロの」政治家に共通するものであろうし、この点では民主党の鳩山代表も同列だ。共産党もこの点は同様で、代表が「こんなのは政治の貧困だ」などとおっしゃっている。 政治家は自らを「プロ」だとお思いらしい。これはちょっと笑ってしまった。 また政治家の世界は「年功序列」の世界だと、端無くも吐露なさったことになる。これは「なるほどねぇ」と、改めて感心した。 そうじゃないだろう。 政治家とは、国民の心情や暮らし様を掬い出し、それを理念やビジョンという物差しで測定して、政策として具体化し、それを実行していくものだ。 「一年生議員は雑巾掛け」、「三年四年は半人前」などという年功序列型発想では、出来上がるのは根回しとごり押しにのみ長けた政治家でしかない。そう云えば、「一年生議員は雑巾掛け」、「三年四年は半人前」に続けて、「十年経ったら竹下さん」と唄って、全国津々浦々に一億円を配った「プロの」政治かも居たっけ。 見よ、実際に報道で目にし耳にするのは、こういう「プロの」政治家が圧倒的多数ではないか。こういう点は、共産党のおっしゃる通り確かに政治の貧困である。 政治家に必要なのは年功ではなくビジョンだということを忘れてはいけない。 ビジョンを以って決断する事。つまりは政策立案力、それが根本だ。 実務は官僚などに幾らでも優れた人が居る。日本の官僚は世界に冠たる優秀な人材を揃えている。しかし、優れたリーダー(政治家)が決定的に居ないために、大いに不善を為すものに堕してしまっている。 そのまんま東、いやさ東国原知事は、始めはホンの冗談で選挙に出馬されたのかもしれないが、仄聞する限りわが国屈指の貧困県の一つの代表として、宮崎県のセールスを自らが営々となさっている。彼のお陰で少なくとも宮崎県の知名度は飛躍的に向上した。宮崎地鶏も宮崎マンゴーも最早地方のB級グルメどころではなく、全国区での立派な一級品ある。 何より彼の偉ぶらない姿勢、「上から目線」でない剽軽さは、所謂「プロの」政治家らしくなくて、僕などは大いに好感を持っている。 東国原さんは、「自分を総裁候補にする」、そして「全国知事会の意向をマニフェストに採用する」ならば、自民党から出馬しても良いとおっしゃる。 これは蛮勇というものであろう。或いは、深読みすればギャグと本音を両天秤にかけた物言いかもしれない。 しかし、蛮勇大いに結構。場合によってはギャグでも許せる。 とにかく彼の発言によってプロの政治家どもは大いに慌てているようだ。 彼には大いに奮闘して欲しいと思う事しきりである。 皆さんはどうお思いであろうか?

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