北海道立文書館です。
来る7月21日(日)は参議院議員選挙の投票日ですね。
次の写真は、「投票立会人注意書」という資料です。
裏が透けてしまうような薄い紙に、投票立会人に対する5つの注意事項が謄写版印刷されています。
最初の項目には「投票立会人参会ノ節ハ、洋服又ハ羽織袴ヲ着用シ、実印携帯スルヲ要ス」とあります。
続いて2・3項目から、投票所は「高島村役場」(現小樽市)で、投票時間は午前7時から午後6時だったことがわかります。
最後に「投票立会人正当ノ事故ナクシテ其義務ヲ欠クトキハ、衆議院議員選挙法第九十九条ニ依リ処罰セラル」るので、「病気ノ場合ハ辞職届ニ医師ノ診断書ヲ添付シ、速カニ其手続ヲ為スヲ要ス」とあり、衆議院議員選挙のものとわかります。
羽織袴というところが時代を感じさせますが、この資料が何年の選挙の時のものか、はっきりわかりません。
ただ、衆議院議員選挙法は1889(明治22)年の制定ですが、立会人の処罰規定が第99条にあるのは1900年の改正から1925(大正14)年の改正の前までなので、その間の時期ということができます。ちなみに1925年の改正は、男子普通選挙制を導入した普通選挙法といわれるものです。
なお、立会人に選任されたのは誰なのかは、残念ながら書かれていません。
(出典:南弥太郎家文書 B35/363 [衆議院議員選挙投票立会人注意書])
7月21日(日)は、あなたの大切な一票を無駄にしないよう、忘れずに投票しましょう。
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