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カテゴリ:北海道遺産
冬は流氷で覆いつくされるオホーツクの海。かつて流氷は厄介者。漁に出ることができない上、寒く閉ざされたイメージがありましたが、1987年、紋別市で誕生した流氷砕氷船「ガリンコ号」が、真っ白い海に果敢に挑んでから、オホーツクの流氷観光は、世界中の方々にとって一度は体験したい憧れのものとなりました。
流氷がもたらすもう一つの「恵み」があります。それは《海明けの毛ガニ》。冬の間、流氷の下の豊富なプランクトンを餌にして、大きく育つこの毛ガニの漁は、3月下旬、流氷が去る「海明け」とともに始まります。カゴ一杯に捕れるカニをすぐに浜茹でし、各地に運ばれます。身がぎっしりとつまり、ミソも濃厚。春の訪れとともにやってくる極上の逸品で、道内外、国外にもたくさんのファンがいます。「海明けの毛ガニ」という響きには、かつての閉ざされた海への人々の挑戦と、大自然の物語、そして、春を待ち焦がれるこの地に暮らす人々の思いが込められているようです。
紋別市の沖合にたつオホーツクタワーでは、海底7.5mの海中をのぞくことができるほか、流氷の天使クリオネなど、様々な生き物の展示を見ることができ、オホーツク海の神秘に触れることができます。
今年も漁が始まりました。5月上旬まで、多くの人々を楽しませてくれそうです。
海明けの毛ガニは、春の訪れを告げる最高のごちそう 海明けの毛ガニ・流氷下の豊富なプランクトンを食べて身はぎっしり
流氷が去った海にそびえたつオホーツクタワー
流氷が去り、海が明けると始まる毛ガニ漁
★NPO法人北海道遺産協議会ホームページ https://www.hokkaidoisan.org/
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最終更新日
2022.04.15 16:10:41
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