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2023.11.15
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カテゴリ:広報・メディア
【マサチューセッツ通信Vol.31】
~北海道にゆかりのある現地人にインタビューしました!~
​​
 ​こんにちは、国際課国際交流係です!
​ 北海道がアメリカのマサチューセッツ州と姉妹提携を結んで30周年を迎えた2020年から、マサチューセッツ州に関する様々な情報を発信しています。​
 今回ご紹介するのは、世界的なトランペット奏者の“タイガー大越”さんです。タイガー大越さんは、札幌芸術の森で北海道グルーブキャンプ(HGC)というジャズキャンプを発足し、バークリーの教授たちと共に北海道を訪問されています。また、北海道の若者に一流のマサチューセッツの一流の音楽大学で学ぶ機会を提供されてきました。
 全2回にわたってお送りするインタビュー記事の第1回目は、タイガー大越さんのジャズとの出会いや輝かしい経歴、なぜマサチューセッツに生活することとなったのか、ご紹介します!
(第2回目の記事は​こちら​)

今も溌剌とされているタイガー大越さん、チャールズ川向こうに見えるのがボストン


〈自己紹介をお願いします。〉
 私は、生まれは兵庫県芦屋市で、現在、ボストンのバークリー音楽大学で教授を30年務めているジャズトランペッターです。73歳になりました。長年、ヤマハのアーティストとして活動しています。
 中学校の時にトランペットに出会い、1 3歳の時にジャズで最も有名なルイ・アームストロングのコンサートを大阪で体験し、人生が決まりました。1979年にJVCレコードと契約し、その後、キャビンタバコなどのコマーシャルに出演し、ビクターヒット賞などを受賞。こちらでは、ボストンミュージックアワードなどを受賞し、2 014年に日本とアメリカの親善に尽くしたことで、当時大臣だった岸田文雄氏から外務大臣表彰をいただきました。2016年には、浜松市で行われたユネスコ世界音楽祭にて、日本を代表して北の台雅楽アンサンブルと越天楽共演をしました。


   クインシー・ジョーンズなど数々の伝説的プレイヤーを輩出してきたバークリー音楽大学

〈タイガーさんと北海道の縁について知りたいです。〉
 2000年に、ボストン郊外にある自閉症児のための学校「ボストン東スクール(東京武蔵野にある東学園の分校)」のジャズバンドを旭川ジャズフェスティバルへ招待し、一緒に演奏しました。また、2006年に、札幌芸術の森で開催するサッポロ・シティ・ジャズにて、“HGC”というジャズキャンプを発足し、毎年バークリーの教授たちと共に北海道に行っています。15歳から18歳の3人の優秀な生徒に、フルスカラシップ(授業料全額無料)を与えて、バークリー音楽大学が行う夏の5週間キャンプへ参加する機会を与えてきました。生徒によっては4年間の授業料免除でバークリーの生徒となり、卒業後も大活躍しております。また2021年の7月より、僕が芸術監督として、3ヶ年の企画ユースジャムセッションを芸術の森でつとめ、来年2024年には3月末にまたHGCを行います。
※​サッポロ・シティ・ジャズHP​はこちらです。

     札幌でのユースジャムセッションでバークリーアワード受賞者とともに

〈マサチューセッツ(ボストン)での生活を始めたきっかけを教えてください。〉
 1972年に兵庫県の関西学院大学を卒業後、同級生と6月に結婚し、新婚旅行で渡米。西海岸から東海岸までバスで横断し、サックス奏者の渡辺貞夫さんが卒業したボストンのバークリー音楽大学を見学しました。
 バスでの大陸横断には1ヶ月余りをかけ各地を回りましたが、「アメリカでは僕のことを知っている人がいない」ということは「僕には過去がなく未来しかない」と考え始め、バスは僕と妻を白紙の未来へと運んで行きました。そこで気付いたのは、僕の本名が「大越徹」であることすら誰も知らないので、「僕の名前はチャーリーです」と言うと、人は僕を「チャーリー」と呼び始める。と考えると「僕は、一体誰になりたいのだろう」と思い始めました。そして、「こんな気持ちにさせてくれる場所で自分を発見し、新しい自分を築きたい」という気持ちから、両親からの反対もありましたが、そのまま帰国せず、帰りの航空チケットを現金に変換して授業料とし、バークリー音楽大学の生徒となり、75年に首席で卒業しましたが、両親は大喜びでした。

 
 タイガーさんの第1回の記事は以上になります。
 
 「僕には過去がなく未来しかない」。新たな地に飛び込み、自分自身の未来に挑戦した若き日のタイガーさんのヴァイタリティに、筆者はとても刺激をうけました。
 そして、北海道の若き音楽家たちのために尽力される姿も尊敬いたします。
 
 次回は、現地での生活の様子やボストンのお気に入りの場所、北海道の学生の皆様へのメッセージもいただきまいたので、期待して、待っていてくださいね!

マサチューセッツ通信の​バックナンバーはこちら​からご覧ください!!





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最終更新日  2023.11.27 10:59:48


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