宮城県職員のブログ

2011/10/05(水)08:06

宮城県の山<55/56>「南雁戸山」

山登り(56)

※宮城県の山をご紹介するブログです。 今回ご紹介する山は「南雁戸山(みなみがんとさん)」(川崎町・かわさきまち)です。 国道286号の宮城・山形県境笹谷峠の南側に双耳峰があり,明確な鞍部を跨いで雁戸山の南に位置する山になります。 登山口へのアプローチは,国道286号笹谷街道のセントメリースキー場から仙台側手前にある新落合橋から林道を南下します。名乗沢(小屋の沢)沿いに延びる林道を,途中,つり堀や名水の汲み場を経ながら約5km余りを進んでいくと,りっぱなブドウ沢入口の案内板があり,5~6台の駐車スペースが確保されています。国道から登山口まで長い林道になっていて少し不安を覚えますが,愛好家の車がすでに駐車しています。 駐車場から伐採のためのブルド―ザ道路を歩いて行くと樹林帯に入り,この奥にも駐車スペースがあります。地元の方が用意してくれた案内標識に従って,ブドウ沢沿いに「ぶどう沢林道」を進みます。なだらかな杉林からブナやクヌギが混じる雑木林に変わり,左手から右手にブドウ沢を渡ります。水量はそう多くはなく,シューズが濡れるまでではありません。ローアングルから石伝いに流れてくる清流を撮るのもいいでしょう。2か所目に右手から左手に沢を渡ると,ここから徐々に傾斜が厳しくなってきます。厳しい風雪に耐えたカラマツ,朽ちたブナの大木,そしてそこから生まれたブナシメジ,緩く左右に振られながら樹間の尾根を登って行きます。 急登を登りつめるとなだらかな樹林帯の尾根に出合い,しばらく見晴らしはないのですが,心地良いブナ林を足取軽く歩くことになります。 樹林帯を抜けると一気に視界が開け,八方平の避難小屋が見えてきます。小屋の中は暖炉があり,優に10人は泊まれるスペースになっています。この小屋の先で北蔵王縦走路に出合います。ここからは南雁戸山山頂を目の前に北進することになります。ハイマツ,アカミノイヌツゲが混じる,低い灌木帯のなだらかな縦走路をしばらく歩いて行きます。 中腹に一気に開けたガレ場があり,遮るものがない分,少し風はありますが,山頂側の北を除く270度の開けた空間は胸郭を大きく広げてくれます。ガレ場の北端に案内標識があり,改めて登り出します。振り向けば八方平から熊野岳に続く縦走路が一目瞭然です。 ガレ場からほどなく到着する山頂は,立派な石碑が建つ小空間になっており,山形市街地が見渡せられます。山頂から少し北に足を運ぶと,見事なロケーションに出合いますので,お見逃しなく。目に入る北雁戸山山頂とは往復約1時間の距離ですが,「雁戸山」でご紹介したとおり,かなり厳しいアップダウンになっていますので,十分に体力と相談してトレックしてください。 登山適期は残雪が消える6月から紅葉の10月にかけての季節になります。 標高:南雁戸山1486m 行程:約5時間40分(休憩時間を除く。) 参考文献:「新・分県登山ガイド3宮城県の山」(山と渓谷社) 「山と高原地図7 蔵王・面白山・船形山」(昭文社) 行政管理室 T.M

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