こんにちは。東濃振興局長の藤井です。
岐阜県東濃地域は、美濃焼の産地として有名ですが、歴史に培われた文化豊かな土地でもあります。
観光地としてはあまり有名ではないかもしれませんが、実は知る人ぞ知る見所一杯の地域です。
そこで、今日は旧岩村藩の城下町・恵那市岩村町を紹介します。
旧岩村藩といえば、小泉元首相の国会答弁で話題になった幕末の儒学者・佐藤一斎の出身地でもあります。岩村藩は三万石の小藩でありながら、文教藩として全国に名を馳せたところです。
岩村本通りは、城下町の街並みの美しい景観を残しており、現在、電柱地中化工事中で、間もなくさらにすばらしい街並みがご覧いただける予定です。
(商家の町並みとして、岐阜県で3番目に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています)
街並みを歩いてみましょう。
ちょうど今、いわむら城下町のひなまつり(2月6日(土)~4月4日(日))が開催されています。
いわむら城下町のひなまつりは、旧家の蔵などに眠っていた雛人形を皆さんに見てもらおうということで始まった催しで、今年で8回目になります。
さすが城下町。江戸時代から現代まで、さまざまな雛人形を見ることができます。
大抵は、ショーウィンドウなど、歩きながら見える場所に展示されていますが、
扉を開けて店に入らないと見られないお雛様もありますので、「おひなさま展示中」の案内に気をつけながら歩くことをオススメします。
こちらは、旧勝川家で展示されている江戸時代のお雛様。
勝川家の主屋は江戸時代後期の建築とされ、恵那市指定文化財です。
さらに明知鉄道・岩村駅に向かって歩いていくと、古くからこまものやを営んでいるというあしざわやさんがあります。
こちらで展示されているお雛様は必見です。
天保びな(天保4年(1833年)江戸後期の作)。
京都御所紫宸殿を模したといわれる能舞台にお雛様が飾られている珍しい様式の雛飾りです。
左が享保びな、右が天明びな。
享保びなには、目に水晶、髪飾りに珊瑚や翡翠が使われているそうです。
着物の色や柄もよく残っており、刺繍も施されています。
店内では、奥さまと娘さんの手作りの人形などを販売しています。
話を聞かせてくださった、ご当家21代目のご主人と奥さま。
この店は無料お休み茶処になっていて、おいしいお茶と自家製の梅干し、漬け物をいただきました。
お雛様は店の奥に大切に飾られていますので、扉を開けて店の中に足を運んでみてください。
岩村の町並みとともにおすすめです。
【DATA】
あしざわや TEL.0573-43-2244
アクセスや周辺の観光情報など、詳しくは、恵那市観光協会へどうぞ。