こんにちは郡上農林事務所です。
ある秋晴の日、自然にふれあい、スギの巨木を見るために郡上市白鳥町石徹白を訪れました
国道１５６号線を北上し、長良川鉄道の北濃駅を通り過ぎ、前谷から県道３１４号線に入ると大きな看板が目に入ってきます
　

ここから曲がりくねった山道を登って石徹白地区に向います
石徹白集落の入り口には案内マップがあります
　

八幡町から約１時間で白山中居神社に到着します。鳥居の後ろにスギの巨木が立っています
　

神社には、白山中居神社の由来などが書かれた看板が設置されています
　　　
宮川を渡ると神社本殿があります。
　

境内にはスギの巨木が何本もあります
ここのスギは樹齢１０００年以上で、伊勢神宮のスギに匹敵すると聞いたことがあります
　

以前、境内に砂利が敷かれ、スギが深植え状態になってしまい、枯れてしまったことがありましたが、現在は、砂利を少し除去し、根張りが見える状態になり生育環境が改善されていました
　
鳥居の後ろにあるスギは、頂端部から枯れ始めています
（スギ等、樹高が高い木の頂上は水分不足の状態になってしまいます。よって、樹木が高齢化したり、周辺の環境が悪化し、樹勢が弱ってくると頂上から枯れてしまいます）
今後、このスギの木の枯損が頂端部から次第に下がってくる等、悪化することが心配されます
　
白山中居神社のスギの大木を後にし、いとしろ大杉に向いました
　
白山中居神社を通り過ぎると白山国立公園の石碑があります
　
道すがら清流や自然豊かな森林が目に入ってきます
　
　
白山中居神社から約６ｋｍ北進すると白山の登山道入り口の駐車場があります
到着は12:00頃でしたが、登山道入り口の駐車場は満車でした
　
 登山道入り口です
　
ここから、４２０段程の石段を登ると、少し平らな場所があり、いとしろ大杉があります
　　　　　

　　　 　　

看板には、「特別天然記念物いとしろ大杉、樹齢約1800年、樹高25m、幹回り13m」とあります
　
幹は既に枯れ白骨化しています、側枝が数本上に伸び針葉が付いている状態です。
約16年前に見たときには支柱が添えられていましたが、樹形は安定した形状になっているため、現在は取り外ずされていました。
樹木の状態もその頃と大きな変化はなく、安心しました
なんと、マウンテンバイクで石段を登り、大杉を見に来た強者がいたのには驚きました

また、約16年前には無かったのですが、外来植物の侵入防止用のマットが置かれています。
　
　自然保護への配慮が感じられます
　

　石徹白地区は水路を利用した小水力発電を行っています。
　

　また、釣った魚を持ち帰ることを禁止したキャッチ＆リリースが行われており、自然に配慮した活動が行われています。
　

今日は久しぶりに石徹白地域のスギの巨木を見ました。
いとしろ大杉はスギが成長し、樹高が高くなり、水分欠乏のため、頂上から枯損が進んできて現在の樹形になっています。これは、巨木の最終形だと思います。
また、白山中居神社の先端枯れしたスギは、今後の樹勢の悪化が心配です
スギの巨木には、長い年月を生き延びてきたという力強さ、神々しさが感じられ、樹木を見ていると、力が与えられるような感じがします
今後も枯れずに生きながらえることを願います。
皆さんも一度、石徹白の巨木を見に訪れてはいかがでしょうか