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岐阜県おすすめ隊
全国的に今イチマイナーな県、“岐阜県”。「岐阜ってどこ?」って思う方も多いのでは?そんなあなたに、岐阜県の良さを知ってもらうために、県庁職員がいろいろな魅力を紹介します。
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正月のよく晴れた日に、美濃市と関市が接する一帯にそびえ立つ「松鞍山」(まつくらやま)に登りました この山に登るのは3回目。遠くから見ると、台形状の独特な山容に興味がそそられます ただ、登り口へ通じる道筋が分かりにくく、いつも見落としそうになります。 この日は南登山口からのハイキングコースを辿ることにしました。美濃ICから東に向かっていくと、建設会社の重機・車両置き場がある囲い塀のところを左折します。 その奥に、別の建設会社の敷地・建物が広がり、その会社のご厚意により、その一角を駐車場として提供してくださっています。 軽く屈伸運動をして、さぁ出発 登山口を登り始めて間もなく、「宝船院」跡と「寺洞池」が道端に。うっそうとした雰囲気が、神仙境へ向かうアドベンチャー気分を高めてくれますそして、その続きはすっくと天に伸びた杉木立。黙々と前に進みます。 出発から15分ほどで「宝泉」の鹿威しの乾いた竹の音が響いてきます。百日の日照りでも枯れなかった、という伝説から千代の神水、の意味を込めて「宝泉」と呼ばれるようになったそうです ほどなく追分。ここから右方向へ舵を切って、本日のメイン、「比丘尼岩」(びくにいわ)へ。 そこへたどり着く前に、「寒修行中のため登山道修理中」との立て看板が道端にひっそりと建っているのを見つけました。そして、その傍らには、箒が放棄された姿が…「もののあはれ」を淡く感じながらさらに進みました そうして上方に見えてきたのが「比丘尼岩」。 断り書きには、なんでも女人禁制のこの聖なる山に、「私は俗界を解脱した行脚の身だから大丈夫。」と村人が止めるのも構わず登り始めた尼僧が、山の神の怒りにふれて一転にわかに掻き曇った天変地異の果てに岩と化した、との伝説があるとか 女性を「穢れある者」とみなす古来伝説は、今となっては理解し難いものがあるけれども、当時の女性の多くがその風潮を肌で痛いほど感じ、ある時は自らを貶め、またある時はその反動として、選ばれた女人が斎人として、伊勢神宮の斎王のような一段高いところに身を置いて神に仕える役柄を演じたことを思い浮かべました。この尼僧が果たして、危険を顧みず、神仙(神の山)に単独登ろうとした心の内は窺えないですが、きっと仏神に仕える者として、決して山の神が忌み嫌うこともあるまいと、勇気を奮って歩を前に進めたのでしょう。その自負が、はかなく命を散らしたとすれば、なんだか哀しく、さみしく思われてまいりました。ふと道から外れた路傍に目をやると、その尼僧の化身のような、美しい石を、比丘尼岩のすぐ袂に見つけました。 比丘尼岩から3、4分で山頂にある松鞍神社の祠が見えてきました。神社としては派手さのない、質実な佇まい。本堂裏手の立ち札から推測するに、白山信仰に由来するお社のようでした。 そこから追分まで戻って、今度は山頂の南側に続く尾根道を辿って「前平山」へ。 追分から歩いて3分。疲れを感じる間もなく、ばぁっと美濃平野の眺望が広がります。正面のどちらを向いても、美濃ICを構図の中心にして、東海北陸自動車道と東海環状自動車道の結節点として車の行き来が盛んな動脈の鼓動が聞こえてきそうです。
ここからさらに穏やかな尾根道が続きます。 ふと顧みると、そこには今登って来た松鞍山の山頂が迫っています。そして登っている最中は見えなかった奇岩の壁がぐっと力強く迫って来ます。 短い時の間に変化が著しい景色を胸に、いよいよ下り 目の前には、もうもうと煙を噴き上げるクリーンプラザ中濃(広域ごみ焼却場)がどっしりと構えています。 ちょっとした、「娑婆(シャバ)」に戻る気分。 こうして1時間半の間、冬でもその変化が楽しめる里山の逍遥を満喫して家路につきました。 山愛好家の皆さんは県内外に多くいらっしゃると思います。 一見何の変哲もなさそうな身近な山にも、こんなに哀しくて、情緒誘われる里山があります趣の深い魅力がある、そんな場所をぜひ見つけてください 岐阜県にはいっぱい、いっぱい、そんな無名の魅力あふれる里山があります(^^)
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