January 5, 2015

関ヶ原合同視察会・地域資源を観光に活かすために(1)

 

みなさん、あけましておめでとうございます!西濃振興局です。

 

西濃振興局では今年度から、西濃管内市町(大垣市、海津市、養老町、垂井町、関ヶ原町、神戸町、輪之内町、安八町)の観光担当者を呼び集め、観光施策の情報交換のため定期的に会議を行っています。今回、その会議の一環として第1回目の現場視察関ヶ原合同視察を行いましたので、その取組についてご紹介させていただきます。

 

まずはじめに、歴史ファンの方もそうでない方も、関ヶ原の名前は学校の授業で一度は耳にしたことがあろうと思います。読んで字のごとく、関ヶ原は関ヶ原の戦いの舞台として非常に有名です。教科書や参考書では、慶長5年9月15日、美濃関ヶ原で徳川家康率いる東軍と石田三成率いる西軍によって繰り広げられた天下分け目の戦いなどと解説されています。

 

さて、その当時の古戦場は、歴史的価値を鑑みて現在も国の史跡指定地としてかつての姿のまま保存されています。「史跡指定」とは、文化財保護法(以下、法)が定める保護規定の一種であり、法第109条1項(文部科学大臣は、記念物のうち重要なものを史跡、名勝又は天然記念物に指定することができる。)が根拠となっています。この史跡指定を受けることにより現状の変更に文化庁の許可が必要(法第43条)となるため、古戦場の全面指定地化は実質上、開発防止の規制として機能しているのです。

 

ところが関ヶ原の場合、この史跡指定により古戦場を軸にした観光地化が制限されることが長年の課題となっています。古戦場という文化財の性質上、寺院仏閣や城郭といったシンボリックな建造物はありません。そのため観光客が古戦場らしさをイメージできるような演出をしたいところですが、公園化や可視的なモノの設置といった行為は上述の現状変更にあたり、自由に行えないのです。同様に、観光客を呼び込むうえで必須となる駐車場・休憩施設の設置や、景観上不要と思われる建築物等の撤去も、自由に行うことができません。

 

こうした制約の中、関ヶ原町は現状許される限りの方法を捻り出しながら、古戦場を用いた観光振興に力を注いでいます。そこで今回、古戦場全体がどのように整備・利用されているのかなどについて、管内市町の職員が自らの観光施策の参考に、あるいは今後の広域連携に向けて理解を深めていくことを目的に、合同視察会を企画するに至りました。

 

堅苦しくなりましたが、平たく言えば、↓こんな感じや↓、

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↓こんな感じで↓、

視察2.jpg

みんなで現地を体感してみよう!というのが今回のお話。。。

掲載にあたり、本ブログをご覧の皆様にも県・市町の観光担当者の取り組みを知っていただき、西濃圏域の観光地・観光施策に興味を持っていただけたら幸いでございます。

 

さて、当日のコースですが、以下の行程で回りました。

歴史民俗資料館徳川家康最後陣跡徳川家康最初陣跡岡山烽火場決戦地笹尾山石田三成陣跡東首塚関ヶ原駅前大谷吉継陣跡開戦地

文量の都合上、全ての紹介はできませんが、意見交換で出た内容(参考にすべき点、改善が必要な点、等)を中心にお伝えいたしますので、今しばらくお付き合いください。

 

○歴史民俗資料館○

【優れた点・参考にしたい点】

・小中学生向けに検定問題を作成実施し、子どもたちの歴史理解を深めている

・AR(=Augmented Reality:拡張現実。知覚情報にデジタル情報を付加する技術のこと)を利用した観光案内サービスの活用を行っている

・ジオラマは日本語の他、英語・韓国語に対応しており、外国人観光客の対応がされている

【改善・改良が必要と思われる点】

・歴史好き、大人なら理解できると思うが、専門用語が多く、小中学生には難しいのでは

・関ヶ原合戦、壬申の乱、それぞれ主人公を中心にソフトを作れば、費用はかかるが、入館料に見合う内容になり、リピーターが増えるのではないか

・はがきが少なかったように思う。歴史好きなら、消印が「関ヶ原」のはがきを友人に送りたいと思う人も少なくないと思う。資料館に鎧の形のポスト(鎧の口の部分がポストになっているイメージ)を置いて、そこに投函すれば関ヶ原消印がつく、というサービスがあればおもしろいのでは

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○徳川家康最後陣跡○

【優れた点・参考にしたい点】

・芝生が整備されている

・首検場であった地とされていることから、現状のとおりひっそりとした状態が合う

・徳川家康が敵の首を改めている絵を描いた看板から、当時の様子が分かった

【改善・改良が必要と思われる点】

・道路を挟んだ歴史民俗資料館からの、動線、誘導ルートが確立していない

・古戦場とは無関係なもの(遊具、空き家等)が多く存在していて、現場にいても実感がわかない

・関ヶ原の戦いのキーポイントである小早川秀秋の裏切りを促す威嚇射撃のエピソードは、もっとPRすべきと感じる

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○徳川家康最初陣跡○

【優れた点・参考にしたい点】

・家康がなぜ桃配山に陣を敷いたかのエピソードが興味深い(案内板有)

【改善・改良が必要と思われる点】

・駐車場から陣跡へ行くのに、国道21号線を渡るのが危ない(駐車場も借地ということで難しさはあるが)

・戦況がわかりづらく陣地を移動したといわれる最初陣跡だが、木々や国道、新幹線によりそれも確認できない状況が残念に感じる

・徳川家康ののぼりが真っ白だったエピソードを再現したほうが、興味を持つと思われる

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○岡山烽火場○

【優れた点・参考にしたい点】

・烽火場に選ばれた理由の「見晴らしの良さ」が感じられるように整備されている(高層マンション建設中止を働きかけるなど努力されている)

・松尾山にものぼり旗を立てて、陣地がわかるようにされている

・屋根付きの休憩するところがあり、景色を眺めながら時間を過ごすことができるのでよい

【改善・改良が必要と思われる点】

・竹の葉は風情があるが、急斜面なのですべって転倒しそう

・町内の史跡案内図(今須方面含む)が設置されていたが、そこから見えない個所も多く意味があまりないように思う。陣形図にした方がよいのでは

・現地までの誘導に難がある(民家の間の細い道を上がっていくが、わかりにくいのではないか)

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○決戦地○

【優れた点・参考にしたい点】

・田園の中にのぼりが立っていたので、位置は分かりやすい

・周りに何も無いことがかえって良い

【改善・改良が必要と思われる点】

・雰囲気がわかないので、もう少し臨場感がわくようになればよい

・田園風景の中にのぼりと記念碑があるだけなので、もう少し心に響く物がほしい

視察11.jpg

(2)へつづく…






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Last updated  January 5, 2015 11:28:29 AM
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