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まちがいだらけのマーケティング

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2005.02.09
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カテゴリ:カテゴリ未分類
私は広告の仕事をしています。
例えば、自分の住む地域の文化を広く広めて欲しいという依頼があったとき、
私はきっと提案の中の一つに「教育」を入れるでしょう。

文化を広めるときに、広告宣伝をすれば広まるとは思えません。
そんなに単純ではない。
そんなに簡単に伝わるほど、文化って薄っぺらなものではないですもんね。

やはり、文化を担っている住民こそが伝道師にならないといけないと思います。
広告で言うと何のありがたみもないですが、
実際に文化を担っている人の口から聞くと、重みとありがたみがあります。

問題は、そんな担い手が減っていること。
これを増やして行くのは子供に対する教育だと思うのです。
子供にきちんと文化を伝え、継承していくこと。

ここで重要なポイントがあります。
それは教育のやり方です。
文化を伝えるからと言って、「伝統文化○○館」などといった
社会科見学ができるような施設を作ってもダメです。
知識として入れても、それは文化ではありません。
文化はそんなに浅薄なものではないですもんね。
それは本質的な教育とは言えないと思うのです。

体感です。
環境です。
そこに住んでいると、普通に生活しているだけで
伝統文化に触れることができる環境を作ること、
これが「教育」だと思うのです。

例えば酒蔵のある町。
経営効率的に言えば、近代的な工場で製造した方が
お酒も安定して安価にできるのでしょう。

しかし、あえて酒蔵です。
作っている臨場感が、その前を通っただけで感じるような現場。
そこからはぷ~んと麹の匂いとかしたりして。

子供はそんな環境で育つことで、大人になったときに
真の文化の伝道者になれるのです。
私の住む町には、こんな伝統文化があるのですよ、と。

これが工場見学や、酒造見学館みたいなところで知識として覚えていたら、
大人になってから他人に誇りを持って言えないですもんね、自分の地域の文化を。
そんな気がします。

そして、こういうことが広告の原点だと思っています。





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Last updated  2005.02.10 03:37:35
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