さかなおやじのひとりごと

2005/06/08(水)01:39

うちのヒメツメは阿波踊りを踊る

水棲生物(21)

 今日は久々に水棲生物でアップします。今日の写真は我が家のヒメツメガエルです。コンゴなどの西アフリカに生息するため別名コンゴツメガエルとも呼ばれる、完全に水中に適応したカエルで、生涯陸上にあがり生活することはありません。成長してもせいぜい3~4cm位の小型サイズであることや、熱帯魚などと同じ飼育方法で簡単に飼える事から、中々人気があります。  さすがにカエルだけあって、水中で鳴くらしいのす。カエルに詳しい友人によるとチーと(決してジーではないと変に力説してました)非常に小さな声で遠慮がちに鳴くそうですが、中古のエアーポンプやモータ辺りがブルブルとかバリバリとかけたたましい音を立てているさかなおやじの温室では、残念ながら遠慮がちに「ちーだかジーだか」つぶやいてもな~んも聞こえないもんね。  飼育に関しては、通常の小型熱帯魚の飼育設備で十分で水質も中性付近をキープしていれば問題ないでしょう。エサは生き餌や冷凍エサしか食べないという記述も眼にしますが、馴らせば結構人工エサも食べてくれます。ただ、両方の前足でわんこそばでもかっ込むように食べるため、フレークフードなどでは口に入る量と粉々になって口から逆流してくる量が同じくらいという事にもなりかねず、飼育水が汚れてしまうのでペレットタイプの方がお勧めです。また、水槽の厄介者スネール(最近結構話題になっている)を食べると言う人もいるが、少なくとも我が家ではスネールを好んで食べている様子はないようです。ただ、基本的に口に入るものは何でも食べてみると言う、遠慮や恥じらいなどとは無縁の生き物なので、間違えて口に入ればスネールだって食べるくらいの事はするだろうと思う。  うまく飼育できていれば、春先などに繁殖も経験することが出来るでしょう。水温調整が可能な飼育設備を持っている人であれば通年繁殖可能だと思われますが、通常は水温が22~24℃位の時に繁殖を行うようです。夏場の高水温はあまり好まないようで、この時期には繁殖行動を見かけたことはありません。オスメスの区別は体のでかい方がメスと考えておけばほぼ間違いありません。ただ、それだけではちょっとと言うのであれば、繁殖シーズンのオスのわき腹に出現する赤みを帯びた虫刺されの後みたいなもので判断するとより確かでしょう。ペアはオスがメスに抱きついたまま水面近くまで浮上し、水面に卵を生み出します。卵は水面に浮かび、大体24~30時間で孵化し、小さなオタマの誕生です。  決して色彩的には美しくありませんが、ユーモラスな行動と小型で飼い易い点は評価できると思います。ただ、ヒメツメガエルに非常によく似たアフリカツメガエルという種類もよくショップで売られています。こちらの方は、小さいうちの可愛さは同様なのですが、エサを阿呆のようにたくさん食べ、見る見るうちに巨大化し手のひらからはみ出すほどにでっぷりとしたその姿はユーモラスと言うより、結構醜悪でおぞましいと思います。皆さんも、間違えてアフリカの方手に入れないように。両者の簡単な区別方法は、体の表面がザラザラしているように見えるのがヒメツメ、洗顔フォームを使った顔面のようにツルツルスベスベなのがアフリカです。写真のヒメツメは2世代目なのですが、彼らの親ガエルと同時に購入したアルビノのアフリカツメガエル(娘の可愛~い♪の一言で購入決定)は、今では我が家で唯一の理解者であったはずの娘にさえ「あの白ブタ」と言う愛称?で蔑まれております。  ところで、我が家には現在自家繁殖物の5匹のヒメツメがいるのですが、中でも一番のチビでヤセなカエルが、よく水草に寄りかかるようにして「阿波踊り」のようなポーズを決めているのです。他の兄弟も同様の格好をする時ももちろんありますが、チビは頻繁に阿波踊りしとります。そのせいか、5匹の中では娘や息子から一番可愛がられております。もっとも彼女らの可愛がると言うのは、さかなおやじの温室の飼育水槽からチビガエルを掬い出し、コップなどに入れて自分の部屋に連れて行くという物なので、当のヒメツメは可愛がられていると言う認識は皆無だと思います。それにしても阿波踊りのポーズだけで気に入られるとはやはり「踊る阿呆に食う(本当は見るですが・・・)阿呆、同じ阿保なら踊らにゃ損々」なのだろうか?と真剣に今後の自分の処世術について哲学するさかなおやじでした。

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