テーマ:熱帯魚&水草の話(1174)
カテゴリ:熱帯魚
![]() 以前は結構レアな魚でしたが、最近では養殖も盛んで比較的手に入れやすい価格に落ち着いてきているのは喜ばしい事です。水質の悪化には敏感ですが、それ以外は意外と飼育しやすい魚で、餌も口に入るサイズならば人工餌も食べてくれます。また、イトミミズを長期間にわたって与え続けると、体色もぼやけ肥満した個体になってしまうので、イトミミズは与えない方が無難でしょう。性格は温和でサイズも小さいため、同居させる魚の選択には十分配慮してください。 この魚の魅力を最大限に引き出したいのであれば、水草を繁茂させた小型水槽にクラウンキリーだけ、もしくは底モノとしてオトシンやビーシュリンプと同居させて飼育するのが良いと思います。また、単独で飼育しても十分その美しさを堪能できる魚だと思います。 ![]() 上の写真はクラウンキリーのオスです。オスは尾鰭がスペード状になっていて(写真では、ちょうど折れ曲がっていてスペードの先端部分が見えない)、しかも各ヒレには鮮やかな色彩があります。下の写真はメスの個体ですが、写真を見ていただければお判りのように、尾ビレや他のヒレが透明なのでオスメスは容易に判別できるはずです。ただ、若魚の内はオスも各ヒレが無色なので、ペアが欲しい時は十分に観察してください。なぜか、ショップで販売されている時はオスの比率が多いような気がします。別に、生産者が他でブリーディングされるのを防ぐためメスの放出をガードしているとは思えないので、単なる性比の偏りだと思われます。 ![]() 1ペア以上のクラウンキリーを水草の繁茂した水槽で単独飼育していれば、繁殖も十分可能です。産卵はメダカに近いものがあって、水草の茂みなどにペアで卵を産み付けて行きます。産卵された卵は、水温にもよりますが10日から1週間くらいで孵化します。この魚、産卵までは簡単なのですがなにぶんサイズがサイズなため、稚魚の育成には苦労します。稚魚に与える最初の餌として孵化したてのブラインなんてとんでもないと言った大きさなのです。イメージとしては、人間の赤ん坊の目の前に仔ブタの丸焼きを丸々1頭ドーンと放り投げたようなものでしょうか(笑) しかし、この時期ならではの簡単な繁殖方法があるのです。それは、家の屋外で直射日光の当たらない(水温の上昇しない)場所に小型水槽やチョット大き目のバケツを設置し、その中でクラウンキリーのペアを飼育するのです。水面には稚魚の隠れ家として、ホテイアオイやボタンウキクサを浮かべておきます。1ペアか2ペアであれば、水もほとんど汚さないのでフィルターやエアレーションもなくても大丈夫です。水換えもシーズン中必要ないはずです。餌も成魚、稚魚ともに水槽内に自然発生したプランクトンやボウフラを「食べるので、いちいちあげなくても大丈夫!こんな状況で、秋風が吹き始めた頃設置した水槽の中をよ~く調べると・・・。結構稚魚がいるもんです。それでも、うまく行けば10~20尾くらいの稚魚は得る事が出来ます。 さかなおやじの所では、毎年この方式で夏から秋までに稚魚を得て、その稚魚を来年の夏の種親として・・・。と言うやり方で、ここ3年ほどクラウンキリーを維持しています。ほ~ら、この記事を読んでいるそこのあなたっ!今から屋外に水槽かバケツセットすれば、今年の冬頃には室内にセットされた美しい水草レイアウト水槽の中で道化師達の華麗なショーを存分に楽しむ事が出来ますゾ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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