テーマ:ベタが大好き!(585)
カテゴリ:逸品堂通信
何だか、今までにあまり見た事のない色合いだったのでピンっ!と来た訳です。そうしたら、店の人間が笑いながらこうのたまいました。 「さすがぁ~!いち早くこの個体に目を付けるなんて」 「そりゃ、今までに見た事がないカラーリングだからねぇ~」 「それってマハチャイのハイブリッドなんだよ」 「はぁ?マハチャイのハイブリッドぉ~??」 「そう、マハチャイとレッド・ドラゴン交雑したF1個体だよ」 「・・・。でも、スプレンデンス(改良ベタの種名)とマハチャイって一応別種なんじゃないの?だとすると、ハイブリッドって不稔(繁殖応力がない)じゃないの?」 「全然問題ないよ!うちの兄ちゃん(店主の兄=ブリーダー)はよくマハチャイとかインベリスとかと交雑して新品種作ってるよ」 「・・・」 要するに、今日紹介した個体はショーベタやプラカットの元であるスプレンデンスというベタとマハチャイと呼ばれている一応別種だと思われるベタの交雑種な訳です。以前も、このブログで書いた事があるのですが、元々スプレンデンス種の尾鰭はラウンドテールなのに最近のプラカットにはスペードテールの個体が多く見られるのは、他の種類との交雑によるものの可能性があるとは思ってました。しかし、日常的に交雑が行われていたとは・・・(苦笑) それでもってすぐ上の画像の個体が、噂の(笑)ベタsp.マハチャイです。sp.が付いているように、未だ学名とか付いていないのですが明らかに改良ベタの大元であるスプレレンデンス種の原種とは全然違う外見をしています。どちらかと言うと、ベタ・スマラグディナに近縁なのでしょう。細身の体と、美しく妖艶なブルー系のボディ、そして何より尾鰭がスペードテールになるのが特徴です。sp.マハチャイ自体はバンコクの郊外にあるマハチャイと言う街の周辺で採取する事が出来ます。バンコク中心地から50km弱しか離れていませんし、近くには観光名所にもなっているローズガーデンもあるので、バンコクに行かれたついでに暇な方は、ご自身で採集を楽しむ事も出来ます。 まぁ、改良ベタの原種であるスプレンデンス種とその近縁種であるインベリス種・スマラグディナ種の間では簡単に交雑が行われ、子孫も継続可能である事は以前から判ってましたからそれ程衝撃的なわけではないんですけどね。でも、交雑した次世代以降に繁殖障害(生殖的隔離機構)が働かないって事は、生物学的には同種なんじゃ?せいぜい亜種レベルの違いなんじゃないでしょうかね~?? それにしても、マハチャイの原種とか改めて撮影のためにじっくり観察してみると、実は改良品種よりも綺麗なんじゃないか?と言う非常に危険な思想に行き着いちゃいますね~(笑)。バンコクの水田とか水溜りには、この手の極彩色のベタたちがピロピロ泳いでいるんですからたまりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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