テーマ:熱帯魚&水草の話(1118)
カテゴリ:観賞魚用品をぶった切る!
まず、栄養価から見てみましょう。粗タンパク質は48%以上とテトラミンと同じ水準です。粗脂肪に関しては、テトラミンが8%以上なのに対してスーパーでは10%以上とやや高い値ですが、特に問題となる数値ではなく合格点です。外見は下の画像で比べてみてください。左側がテトラミンスーパーで右の山がテトラミンです。テトラミンに比べて、緑色のフレーク(おそらく植物成分を多く含有していると言うことなんでしょう)の色が薄いのがすぐにわかります。ただ、この会社はフレークに着色するから本当に成分まで違うのかどうかはよく判りませんけどね(苦笑) この2つのフレークフードは共に、すべての熱帯魚の主食と言うことになってます。・・・って事は結局のところどこがどう違うの?って言う疑問が出てきて当然でしょう。一応、高級バージョンとされているスーパーでは原料にクリル、カルニチン(脂肪を燃焼)、ミネラルを強化配合したらしいです。そのため、やや脂肪含有量が高まったのでしょう。 実際に使用してみると、なかなかの出来だと思います。魚の嗜好性も高いほうだと思います。まぁ、クリルを多めに配合しているんだから当たり前ですけど。それと、ベースになるテトラミン自体が着色を除けばほぼ完成されたフレークフードですから、その発展系であるスーパーが悪くなるわけは無いでしょう。 ただぁ~し!だからと言って手放しで褒めちぎると思ったら大間違い!!(笑)。大体、説明書どおりスーパーがそんなにすばらしい改良を施されたのならば、テトラ社はなんでステープルフードをテトラミンからスーパーに切り替えないんでしょう?これはこの商品が原則専門店でのみ販売されると言うところから容易に想像できます。つまり、従来のテトラミンは大量仕入れの量販店の仕入れ価格が安くなりすぎて、少数しか仕入れられない専門店は価格面で太刀打ちできなくなってしまったからです。そのため、専門店は利益が取れないテトラミンよりも他社の製品を客に薦めるようになったのです。そのため、年々シェアを落とし続けているテトラ社の考えた作戦がコレ! テトラミンとは別の専門店向けの高級フレークと言うことでこの餌を専門店のみに流通させると言えば、専門店はまたテトラ社のお客様に回帰してくれるだろうって読みです。しかし・・・ふざけるなよぉ~!「じゃあ何かい?量販店の客はレベルの低いテトラミンでも上げてりゃ十分です」って事かぁ~。エンドユーザーをなめきったこの驕り高ぶった考えも大嫌いなら、原料にチョコチョコっと小細工したダブルスタンダードで安直に量販と専門店の両方にいい顔したいと言う軽薄な発想もうなずけません。 それに新製品と言ったって、所詮テトラミンをベースに原料の配合を変えただけじゃないですか。この場合、新製品出すんじゃなくてテトラ社のステープルフード自体をニューテトラミンとか銘打ってチェンジするのが正しい道ってもんな気がしてなりません。そんな姑息な手を使わなくたって、すばらしい品質の餌作る技術あるんだから堂々と王道を歩んでいただきたいものです。それに、テトラ社が考えているほどエンドユーザーはおろかじゃない気もしますけどね(笑)。現に、このスーパーがテトラミンを凌駕するほど専門店で売れていると言う話は私の周りでは少なくとも耳にしたことがありません。 ただ、一言補足しておきたいのですがここでボロクソにけなしたからと言ってテトラ社という会社の評価が私の中で低いわけじゃありません。基本的に評価をしている会社だからこそ要求するハードルの高さが高く、ここまでの厳しい評価になると言うことです。それと、日本の販売会社であるテトラジャパンはこの軽薄な戦略にはあまり関係ないと思います。あくまでも、本国の問題ですから。おそらくテトラジャパンの方々は製造元と小売店の板ばさみで大変なご苦労なさっていると思います。 そんな訳で、今日のテトラミンスーパーは製品としての品質は好評ながら周りを取り巻く環境の悪さが思い切り響いて テトラミンスーパーの評価は なんと!☆なし!! でも、この商品がニューテトラミンになってテトラ社のステープルフードになって、代わりにテトラミンが廃盤になった後ならば☆☆☆をあげてもいいけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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