皆さん、ダンスは血のめぐりを良くしますよ。
先日の北海道インターナショナルダンス選手権大会で審査をやらさせていただきました。
全国区の競技会は何度か審査の経験がありますが、
やはりダンスは基本が大事だなぁと、あらためて感じましたね。
今回の一番の感想は、基本をしっかり忠実にしているカップルは何せ強く見え、ブレないという事です。
もちろん、踊り始めに立っただけでも、
「あ、これはイケるな。」というのがわかりますが、線の太さと言ったらいいのでしょうか、
最初のラウンドで落選するカップルとは3倍、4倍くらい違って見えるのです。
当然にカップルでダンスとして動く事が楽になるので、空間もありとてもダイナミックになってくるのです。
私はスタンダード担当でしたがラテンも見ていると、全く同じ感想を持ちましたね。
選手の皆さんは当然に一生懸命に踊っていますが、
こちらも決められたセレクト数をピックアップしていかなくてはならないので変な話、
良くも悪くも見えてこなければいけないと思います。
実はちゃんと踊っているのに、埋もれて見えなかったというのはこちらもピックアップしようがないのです。
私自身はそのヒートの選手全員を見ようと心掛けています。本当に探しながらも見ていると思いますが、
それでも次の種目でその選手の存在がわかることもあるくらいです。
フロアーに対して、しっかりとエネルギーをもらい下半身が安定しているカップルは当然の如く、
崩れたりはしません。
俗に言う空中分解してしまうのは本人達はやった感はあるのでしょうが、
やはり埋もれてしまうようです。
その方々のレベルの問題もあるので、一概には表現するに難しいですが、
やはり審査員の目はごまかせないようです。
特にアマチュアのE級以下とか、最近のシニアクラスだとレベルが拮抗している傾向にあるので、
普段は採点管理をしているのでよくわかるのですが、同点が出やすいのです。
競技会によったりだとか、審査員が違ったりだとかすると結果が変わるのではないかと、思うくらい差がないのかなと思います。
そうするとちょっとした事で十分に上位を狙える感じになってきますよね。
いわゆるハッタリもありかなと、いう事にもなってきます。
しかし、長いスパンで考えると当然に普段の基本トレーニングが、ものをいってくると思います。
ゆくゆくは揺るぎないものになってきますよね。
しかも地道にコツコツとであれば、1番の早道かなぁって。
あとはダンスが上手いと思う人は、やはりウォークがとても良いですね。
だから脚の筋肉の使い方にムリがありません。
自分も若い時がそうでしたが、一歩の理解が十分にされていないと、ちょっと大変な事になります。
運動の踏切の動作と一緒で誤ってしまうと、ただ歩いているような感じにもなりますし、
リードアンドフォローも難しくなるでしょう。
最悪では、競技ではやはり張り切ってしまうので、自分が自分についてこれなくなります。
間のとり方の良い選手はやはり、このへんが抜群のようです。
一般的に大抵のコーチャーは崩れなければOKだよ、という方がいると思いますが、
最終的にはあっていると思いますが、我慢大会になってはいけません。
見る方の審査員も人間、我慢している姿を見てもこちらも窮屈になってきます。
ダンスの良いところは、必ずに解決方法があるのですね。
確かに崩れないやり方からの練習もあるでしょうが、個人的ですが私は余り好きではありません。
第一、パートナーが美しくなっていないと思います。
余談ですが、よく周りの方からプロの審査は大変でしょう?と聞かれます。
確かに大変なことは大変です。
プロは生活もかかっていますし、プロのチャンピオンは重いものなのでとても責任がありますが、
審査自体は割と見分けやすいのです。
今回もそうでしたが、1番難しいのがジュニア、ジュブナイルですね。
特に今回はジュブナイルが2組で、本当に1位2位、どうしようって最後まで悩みましたね。
子供達ってどの審査員が自分達にどういう順位を入れたかよく覚えているそうです。
今回、ジュニアの選手でスタンダードもラテンも出場していたのですが、
音楽がかかったら顔の表情から身体の全てに気持ちを入れるといった子に引き込まれてしまいました。
背は高くないのですが、組数が少ない事もあり、かなり見入ってしまいました。
大物感がタップリでしたね。
今回は審査員を行ったという事で、専門的な感じになってしまいましたが、
本当に皆さんのレベルアップを望んでいます。
良い音楽をたくさん聴いて、一生懸命に頑張っていただきたいと切に願っております。
次の機会に皆さんのダンスを拝見する事を楽しみにしています。
函館国際ホテル