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テーマ:お勧めの本(7908)
カテゴリ:新書
題名:ぷちナショナリズム症候群
筆者:香山リカ 気になっていた本だったのに、なかなか読む機会がなかった。もっと早く読めばよかったと思うほど、興味深く面白い本だった。 この本が出版されたのは2002年。サッカーW杯で日本中が沸いた頃。 W杯への熱狂、内親王誕生、日本語ブームなど、愛国心を謳歌する若者の姿を目のあたりにして、この「愛国ごっこ」の背景や危惧を述べている。 「私はこの立場を選び取った」という自覚のないまま、「日の丸」にこめられた歴史的意味などの複雑さを切り離して「ニッポン大好き!」と言う傾向に対して問題提起をしている。 「葛藤」とか「複雑」とか、確実に若い世代にはなくなってきているんだろうなと思う。 「屈託のない」二世タレント、有名人の増加も、エディプス・コンプレックスが崩壊し、複雑な心のプロセスを切り離しているという点で、「ぷちナショ」と同根の現象だとしている。 なるほど。 親と同じ職業を選ぶ人間が増えてきてるってことは、生まれによって格差がつく社会にますます近づくということ。 進む階層化と、階層によってぷちナショの傾向に違いがあることも考察している。若きインテリ論者の明快な現実主義、ロー階層の爆発・・・ なにかのきっかけがあれば、すぐに右傾化するのか? 2009年のいま、7年前と状況はそうは変わっていないと思うけれども、複雑さを切り離す思考が蔓延していることは確実だろう。 こういう、世を鋭くとらえる視点は現代を生きる上で必要だと思うし、是非多くの人に読んでほしい。賛否両論はあろうが。 アマゾンでこの本のレビューを見たら酷評が多かった。そんなに酷くないと思うんだけど・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年04月17日 11時29分08秒
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