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サレンダー
作者:ソーニャ・ハートネット ソーニャ・ハートネットを読むのは二冊目。『小鳥たちが見たもの』が良かったので読んでみた。 これもまた子どもを主人公にした救いのない小説だった。 主人公のガブリエルは短い生涯を終えようとしている。「ぼくは、死にかけている」で始まる本文。 彼は病床で過去を回想する。兄を殺めた事件。浮浪少年フィニガンとの出会い。 フィニガンはガブリエルに、「おまえはいいことをしろ。おれは悪いことをする」と言い、町に連続放火事件を巻き起こす。悪魔のような少年。「サレンダー」という犬と行動をともにしている。 ガブリエルはしかし天使のような少年というわけではなく、彼もまた、罪深い。 育児放棄している両親。両親を「変わり者」と言って白い目で見る町の人々。 ガブリエルもフィニガンも、結局悪い子なんだけれど、身勝手な大人の犠牲者であるということを作者は伝えようとしているようだった。 児童書、YA(ヤングアダルト)小説と位置づけられているようだけれど、いやいや、この小説の重さは大人にも十分。逆にこんなにどんよりする児童文学を子どもの頃に読んだことがないような気がする。(『にんじん』くらい?) ミステリの要素もあり、非常に引き込まれる小説でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年09月09日 09時14分06秒
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