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テーマ:お勧めの本(7915)
カテゴリ:小説
静子の日常
作者:井上荒野 75歳の静子を主人公にした小説。静子の視点だけではなく、同居する息子の愛一郎、嫁の薫子、孫のるかの視点も交えて描かれている。 静子はバスに乗ってスイミングに通い、嫁との折り合いもよく、おっとりと静かな日常を送っている。 しかしなかなかのお婆さん。パソコンの扱い方を若い知り合いに学び、息子が「出会い系サイト」で女性と逢おうとしていることを知る。 そのあと、静子のとった行動もなかなか。 他にも、孫の部屋のベッドの下にあった酒を持ち出して酒盛りしたり、穏やかに見えてなかなかやるぅという感じである。 静子自身は夫を亡くしているが、老人ホームに入っている大五郎のことも気になっている。 まったく平凡でかわり映えのない家族の日常に、静子が密かにさざ波を立てていて、それはほんの少しだけ家族を変えていく。 静子自身の心の中にもさざ波は立ち、しかしそこは自分で治めるのが老人力。 私のの母もまだ60代なので、自分が70代になったときのことを全く想像できないが、75になっても繊細で豊かな感受性を持つ静子がステキ!と思った。 田辺聖子の「姥」シリーズもステキな老婆が出てきたけれど、そう、心の中に宇宙があれば体力や容貌が衰えても人生は楽しく、日々新鮮なんでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年09月12日 07時59分42秒
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