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カテゴリ:小説
福袋
作者:角田光代 短編集。奇を衒った話はなく、どれも日常的な、どこにでもいる人々の関係と心のゆれを扱った作品。 でももちろん、淡々とした日常の描写ではない。そこに潜む小さな事件。 知らないおばさんに「箱」を預けられた洋菓子店の店員。 ある日家の前に捨てられていたビデオテープを見てみるサラリーマン。 離婚届を出した後、赤ちゃんを突然預けられた女性。 恋人の昔の手紙を見つけ出し、盗み読む女性。 母の死後、遺言を前にそれぞれの思惑を持つ兄弟4人。 などなど。どれも、「起こりうる」話だけれど、小説として物語が成立している。 日常にも、無名の人間にもドラマはあるもんだよな、と思わせられる。それを言葉にして物語として成立させるのが小説家。 なんていうか、一般には不幸な出来事の中にも、意味はあり、救いもある、といった内容が多かった。 《私たちはだれも、中身のわからない福袋を持たされて、この世に生まれてくるのかもしれない》 小説の中にある一節。そうね、ラッキーと思うこともあれば、がっかりということも。 百貨店などで、福袋がよく売れているとニュースで言っていた。不景気なのに、中身のわからないものに1万も2万も出す人が多いのは何でだろう?がっかりするとわかっていても何かを期待するのでしょうね。 福袋、買いましたか?私は一度失敗してから(自分の体型が標準ではないことを認識していなかった)洋服類は買わない。せいぜいお菓子福袋。 でも、袋を開ける瞬間って昂揚しますね。人生が福袋だと考えれば、何でもない日常にも発見や変化があるのかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年01月05日 09時04分48秒
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