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カテゴリ:小説
8人の女性作家による短編のアンソロジー。文藝春秋に掲載されたもの。 こういうアンソロジーを読む契機は、私の場合、お気に入りの作家を開拓する、というものだけれど… 江國香織、川上弘美、桐野夏生、小池真理子、高樹のぶ子、高村薫、林真理子――好きな作家ばかり。(高樹のぶ子の作品は一つしか読んだことないけれど。) 本の題名は「Invitation」だけれど、共通したテーマは全くないような…しいて言えば女性の不気味さ、怖さを描いているところかな。 意地でも夫と別れようとしない女性。昔の恋人に未練を残す女性。夫に黙って家出を画策する女性。老人ホームで男性をやっつける?ためにタッグを組む女性、などなど。 私は短編小説よりも、断然長編小説が好き。短編は、よっぽど巧い書き手でないと、なーんか物足りないのだ。短編がいいなあと思うのは川上弘美氏、この本にはなかったけれど田辺聖子氏とか。 短編になると、言い方は悪いけれど今までの貯金をちょっと使って書いてみました、という作品になってしまってるものもある。 林真理子氏の小説が今回はそうだった。ゴメンナサイ! しかし、8人いれば、まったく違った小説ができあがる。文は人なり。人間という宇宙のバリエーションの多さが改めて嬉しくなる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010年08月24日 09時16分15秒
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