|
カテゴリ:小説 泣ける・・・
作者:小川洋子 観光旅行中、反政府ゲリラの襲撃を受け人質になった日本人8人が、退屈な時間を紛らわすために開いた「人質の朗読会」。 8人の朗読の様子は盗聴機を通して、テープに残され、2年後にラジオ番組で放送された。 8人は結局助からなかったけれど、彼らは人生の中で、印象深い出来事を一つ、丁寧に語る。 小川洋子ならではの、繊細な小説だった。一人一人の人間、人生を大切に扱っている。 シュールな出来事も多いのだけれど、「そういうこともあろうか」と思わせられる。村上春樹の短編にも通じるものがあった。 人には、それぞれ大事な物語がある。今日で震災から一週間。「万人」を超える犠牲者が出て、原発をどうにかしようと命を省みず働く人がいて。 それぞれの物語を一瞬にして奪う天災・人災。ひたすら悲しく、怖い。 でも、復興できる、再起できる、そんな人間の力を信じたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011年03月18日 12時39分05秒
コメント(0) | コメントを書く
[小説 泣ける・・・] カテゴリの最新記事
|