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マダム豆大福の読書の小部屋

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2011年06月05日
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カテゴリ:小説 青春
【送料無料】苦役列車

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価格:1,260円(税込、送料別)



作者:西村賢太

芥川賞受賞作。

これが「私小説」だというから、すごい。

父親の犯罪が原因で両親が離婚、中卒で家を飛び出した「貫多」は日雇いの仕事をしながら、安アパートの家賃を何度も踏み倒しながらいきている。

友達も、恋人も家族もいない貫多。楽しみといえばコップ酒とたまの風俗通い。

毎日、仕事にいくことすら「どうしようか」と考える貫多だったが、友人のようなものができ、毎日仕事にでるようになる。

そして、その友人日下部との関係は…

「日雇い労働」のシビアさはわかっていたつもりだけれど、改めてしんどい世界だなと感じた。

それもすごいが、貫多の人生もなかなか。19歳という設定だけれども、荒みきった心と、それでも「人とのつながり」を渇望する若者らしい心が同居している。

意志が弱く、人とのつきあいもできない貫多にハラハラさせられながら、面白く読むことができた。

風俗とか、性にかんする下品な表現が多いけれど、高校生ぐらいになったら子どもに読ませたい作品の一つ。

学校教科書にも、こういうの採録すればいいのに。難しいことばも出てくるけれど、この世界、高校生なんかは興味を持って読むんじゃないかなあ。

こういう青春小説も、アリです。





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Last updated  2011年06月05日 12時42分01秒
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