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madamkaseのトルコ行進曲

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2017年06月30日
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【6月30日・金曜日】


 トルコでは、土産物店の店先に大小様々な、デザインもいろいろ工夫された、ガラス細工の「ナザル・ボンジュウ」というお守りがたくさん売られている。

 トルコに初めて旅行した人は、「なに、これ?」とびっくりするくらいたくさん店先に吊るされていたり、箱にたくさん入って1個1リラとか、2リラという安い値段で売っていたりする。もちろん、大きくて、ハンドメイドで何百リラと言う高級品もある。

 これは、地中海世界に大昔から根付いた土着の信仰で、起源については諸説あるが、イスラーム教、キリスト教など特に宗派に関係なく、現在はトルコで一番普及し、ナザル・ボンジュウは魔よけのお守りとして知られている。

 「ナザル」というのは、人間の怨念、嫉妬、侮辱、優越感、他人が幸福になるのを許せない感情、そういう人間のエゴイズムを象徴する「邪悪の視線」のことであり、その悪魔の視線を撥ね返すのが、正義の青い目で、これをナザル・ボンジュウという。

 トルコではガラス細工のビーズなどをボンジュックと言い、トルコ語の法則で名詞が二つ続くと、あとの名詞に目的格がついて、語尾が変化するため、ボンジュウとなるが、これが「ナザル対策のビーズ玉」という意味である。

 私の娘がトルコに初めての旅行をしたときに、トルコ土産として色々なものを買って来てくれたが、その中の一つにこれがあった。レース糸で編んだ紐の部分を入れると長さが30センチくらい、ボンジュックの直径がおよそ12~3センチあったかと思うが、日本の神社仏閣で売られている魔除けのお札とは全く異質のものだった。

 宗教を問わず持ち主を守ってくれるとのことなので、おもちゃのようではあるが、それ以来ナザル・ボンジュウが気に入り、最近はデザインにもいろいろ工夫がなされており、土産物としての売り上げも上々らしいので喜ばしいことだと考えていた。

Nazar boncugu  
ナザル・ボンジュウを木の枝に沢山かけて、願懸け、それとも売り物? カッパドキアにて



 しかし好事魔多し、自分のブログでもさんざん書いてきたように、2015年後半から、首都アンカラやイスタンブールなどの大都市で、繰り返し繰り返し、軍人やポリスだけでなく、無辜の市民を巻き込んで何十人単位の殺戮を行うテロ集団の暗躍が顕著になり、日本人はおろか、世界中からトルコに集まっていたツーリスト・グループの足がピタリと止まってしまった。今はまさに、トルコをたくさんのナザルが取り囲んでいる時代なのだ。

 実は私にも、しばらく前から不快なことがたくさん続いている。親切心のつもりで、他人には真似の出来ないほどのお世話をした相手が、私を与し易しと侮っているのか、恩知らず、と言ってやりたいくらい牙を剥いて来ることが多くなり、うちの元カプジュ夫婦なんかもその最たるものなのだが、本日またしても、巨大なナザルが私に襲いかかって来たような出来事があった。

 午後のひととき、とある知り合いの女性から電話がかかって来て、普段とは違う冷ややかな声で「由美子ハヌム、ナッスルスヌス(ご機嫌いかが)?」と聞いた。私はいつものように笑顔で「イイイム。ヤ、シズ(上々ですよ。で、あなたは)?」と答えた途端、彼女は突然声を荒らげ叫んだのだった。

「バナ、バク(おい、こっちを向け)!」と怒鳴り、「うちの子供らをどこへやったんだ~っ!!」」と、携帯を押しつけていた耳がびりびりするほどの金切り声で叫んだ。

 なに、それ?

 無知・無教養の極みであるうちの元カプジュの悪徳女房とまったく同じ調子で、この女性は私には一言も口を開く隙を与えず、数分間わめき続けた。

 まあ、世の中には「このハゲ~ッ、わかってんのか~っ」などと運転中の政策秘書氏を蹴っ飛ばしたり殴ったりした、ハーバード大学出身の国会議員もいることだから、今私に怒鳴っている女性がアメリカの大学を卒業した人だとしても、驚くにはあたらない。

 私もいわれなき彼女の罵詈雑言をおとなしく聞いているつもりはない。ボタンを押して電話を切り、怒り狂ったように続けさまに何度もかけて来るのでもう電話には出ず、その夫に掛けて事の顛末を彼に話した。

 すると夫のいわく、「や~あ、加瀬ハヌムは20年以上もトルコに住んでいるから、トルコの女が一旦わめきだしたら誰も止められないのはご存知でしょう。私もそれで18年以上、苦労してますよ、はっはっはっ」

 アメリカ留学中に同じ大学で知り合った同士で、妻はトルコ人、自分は外国人である夫は苦笑した。

 彼は私に「うちの女房からまた電話が来ても、出なくて結構です。私から言い聞かせます」と約束し、私も夫のL氏とだけ通信すると約束して電話を切った。

 ふと自分の携帯を見ると、何とまあ、いくらコールしても話し中なので、業を煮やしたくだんの女性、合計24通ものSMS(ショート・メール)を送りつけて来ていた。全部これ、私を罵倒する激しい、テレビ映画なら「ピーッ」とか「ブーッ」とか放送禁止用語を消す音が入りそうな言葉遣いの連続で私を罵り、「デュンヤ・パラス(地球の重さほどの大金)を取りながら、子供達に何と言う仕打ちをしたんだ、良心と言うものがあんたにはないのか、腹黒女め、これ以上娘が一つでもクレームを言ったら、弁護士を呼んでお前らを2人とも裁判に訴えてやる、人でなし~!」

 冗談じゃあないよ、この3年がかりの長い長い留学計画、日本の学校や先生方とどうやら話を付けるとキャンセルとなり、今回はやっと実現にこぎつけたが、一人分250ドルお礼に貰っただけで(通訳として働くたった1日分だ)、地球の重さほどの大金、などと言われたくないぞ。


 夫妻の娘とその同級生が日本語を習いに行きたい、学生の身なので、どこかにホームステイしながら1ヵ月、イスタンブールの学校で習った会話を上達させたい、という触れ込みで私に先生とホームステイ先を探してと、実は2014年から頼まれて、2015年用にいろいろ手配した後で、やっぱり費用がかかるから今回は見送ると言うことでキャンセルになってしまった。

 2016年にもかなり話を進めたところで6月にイスタンブールの市内と、アタテュルク空港で連続して大きなテロがあってキャンセル、しかもおまけにクーデター未遂まで起こってしまったため、この話は白紙に戻す、ということになったのだった。

 昨年10月、やはり2人でどうしても行きたい、2週間だけでもお世話してと、女子高生本人から持ちかけてきたので、2週間で受け入れてくれる学校はないし、私の友人ミチコ先生の個人授業とその家に安い費用でホームステイさせて貰うことに話をつけたところで、2月に親子喧嘩をしたそうで、もうやめた、と私がやっとまとめた仕事をまたまたキャンセルされてしまった。

 いい加減にしてよね、親から頼まれ、知り合いだから単なる好意で一銭たりとも貰わずに、時差を考えて早朝から最初は都内の日本語学校のY先生や3年間トルコで教えていたミチコ先生とメールや電話でやり取りしてやっと決めたのに。

 2月下旬、母親から「由美子ハヌム、申し訳ありません。急にキャンセルして済みませんでした。実は娘達が本当は日本にどうしても行きたいと言っています。娘の失礼は親の私が謝ります、娘がお詫びのメールを書くと言っていますので、由美子ハヌム、もう一度先生と話を繋げて下さい」と実に常識的なお母さんらしいお詫びの電話をかけてきたのである。

 その親ごころにほだされ、日本とトルコの関係が希薄になりつつあるときに、そういう留学希望者がいることは貴重なことだ、ぜひかなえさせてやりたい、三度目の正直と思ってまた仲介する気になったのだった。

 娘当人からもお詫びのメールが来て、今度は1ヵ月の予定で新規にスケジュールを組んでほしい、との頼みだった。ミチコ先生に月~金の週5日、毎日2時間ずつ、4週間で40時間のカリキュラムを新たに組んで、経費を試算して貰った。これをトルコ語に直し、双方の親達に伝え、金額にOKが出たので、私も今回こそは労多くして益少なしどころか、東京への電話代など自分の持ち出しも多いので、少しだけでもコーディネーターフィーを貰うことにした。

 女子高生達には、土・日は授業がないので東京見物や、買い物、アニメ映画などが楽しめるし、週末を利用して新幹線で京都・大阪・奈良などを見物出来ることも知らせ、外国人優遇パスがあると言うことも伝えた。

 こういうことをすべてトルコ語に直してこと細かく相手に伝え、彼女らの希望を先生に伝えるにはトルコ語から日本語に直す。ずっと誠意と責任感だけで動いている私の働きからすれば、250ドルなんて、デュンヤ・パラスどころではなく、スズメの涙でしかないのに、大げさによく言うよ。

 受け入れる先生の方は、親達や、仲介をした私からの大事な預かり物の子供達に何かあってはいけないと、成田までの行きと帰りの送迎や、最初と2日目の朝、勤めている学校の授業があるので、朝少し早目だが、一緒に出て駅への行き方、切符の買い方、どの路線がどこへ行く、などの実地指導を兼ねて連れ出し、新宿とか上野などへの道を教えてから行かせたのだが、家にいさせたくないから外で時間を潰させた、と母親は激怒したらしい。

 しかし、先生が学校で授業のある日は、女子高生達の授業は夜、と初めから取り決めてあるのだから、家から追い出した、とは言えないだろうし、それを、ペンションなら、子供達が何時に起きようが、一日中家にいて寝ていようが起きていようが、子供達の勝手じゃないか、と母親が憤激しているのだ。

「自分の留守の日は家にいさせないって、どういう意味だ、うちの子が泥棒だと言うのか、金だけ取って自分の都合で追い出すのか」と、トチ狂ってかんかんに怒りにまかせて怒鳴り散らす母親は、自分の子供達が、東京で先生の家に着いた途端に、授業はキャンセルしたい、新幹線で旅行とか東京近郊に自由に出かけられるようにしたい、と身勝手なことを言い出したのを知らないのだろう。

 子供達が道に迷わないように、危険な目に遭わないように、とホームステイさせているのだから、私塾とその寄宿舎に入った生徒には、先生は同時に寮母さんでもあり、門限を設けるのは当たり前ではないのか。母親が怒ることは何一つあるまい。

 私も自分の貴重な時間を、こんなことを言われるために費やしているんじゃないぞ、疲労困憊の時でも遅くまでかかって双方のメールをそれぞれの言葉に訳して交換する、我が身をすり減らしてやっと女生徒達をミチコ先生に引き継いだのに、その母親からいきなり詐欺女みたいな悪口を叩かれ、ナザルが障ったどころではなく、相手の尊厳も何も考えずに怒鳴り散らして、裁判に訴えてやる、とまで口汚く罵るのだ。彼女のどこにそんな権利があるのだろう。

*******************

 この事件は子供のいいつけ口を鵜呑みにした母親の誤解と、日本語の先生に日本語の授業を受ける、という約束でその家に泊めて貰う話が成立したのに、行った途端に授業をキャンセルするという、世間知らずというより、無鉄砲な子供達と、そんなことをするなら親が止めなくてはいけないのに、先生や仲介した私を悪玉にするなんて、子供以上に親が大間違いを犯しているのである。

 ただ、そのあとの2日間、つまり7月1日と2日の日曜日、私はミチコ先生とも何度も電話で話をし、2人の女生徒のそれぞれの父親にも落ち着いて話をし、よく私の話を聞いて納得して貰い、7月1日以降の旅行に際しても、お父さん達から説得されて必ず日帰りで先生の家に帰ることに決まったそうだ。

 最初に広島に行き、広島と言うから原爆ドームにでも行ったのか、と思ったら、瀬戸内海の因島に行ったらしい。そのあとは京都に2回出かけ、日帰りなので、そうそうあちこち観光も出来ないため、帰宅すると次の日は疲労回復に昼まで寝て、午後から映画を見に行ったり商店街に出かけて一日旅行を休み、次の日また京都に行ったりしたらしい。

 レールパスが14日まで有効なので、あと3回くらいどこかに出かけるつもりになっていて、先生にも、出先から今どこそこです、これから帰ります、と電話を入れるようになったと言う。先生もやはり12時過ぎになっても寝ずに帰るまで待っていたと言う。(7月8日・ミチコ先生の談)

 新幹線 新幹線 富士山 船


 さて、好意や親切心だけで何かを手伝ってくれた相手を軽んじて、次第に見下すようになって攻撃する人、この頃はたくさんいます。

 私はまた格別、クズ鉄がいっぱいひっついて来る強力マグネットのように、そういうメンドクサイ人をたくさん集めてしまっているような気がします。

 親切すぎても駄目なのよ、加瀬さん、といつも周囲の若い友人に言われて、分かっているのに頼まれると断れない性格なのです。ナザルはもしかするとすぐそばにいるかもしれません。注意が必要です。

 私は1週間経ってもあの母親にまだ腹立たしい気がする、というのが本音です。事情も訊こうとせず、あれだけ怒鳴って罵り倒して、あとで自分の誤解だったと分かったとき、恥ずかしくないんでしょうか。つけまつげの長いのつけて、眼をぱちぱちさせて謝ったって知らないからね、もう。

 私はいくら怒鳴られたって基本的には平気です。身に覚えのないことで怖がる理由はありませんもの。ねえ、タマオさん?

tamao  
猫の手でも借りたいときに、いつもそばにいてくれるタマオさん、お兄さんだねえ。
台所の掃除をする前に写真を撮ったため、戸棚が滅茶苦茶ですみません。









   かに座さそり座いて座
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madamkaseのトルコ本 「犬と三日月 イスタンブールの7年」(新宿書房)




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Last updated  2017年07月09日 21時08分57秒
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