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カテゴリ:アラカルト
今回の旅の最初の出会いはヤマイグチだった。通常、柄はもう少しスリムで控え目なのだが、この日出会ったヤマイグチはいずれも足太で堂々としていた。写真も日の丸弁当(被写体が真ん中におさまっている画角の写真をそう呼ぶ)とならざるをえない。ヤマイグチには傘の白いのからベージュ、茶褐色と多品種あるが、いずれも柄の黒い粒点が特色である。
学名はLeccinum scabrum。 属名のLeccinumはギリシャ語由来のLecosから来ており皿の意で大皿を伏せたように存在感があるキノコの総称。scabrumは粗面の、すなわち黒い粒々で覆われる柄の表現だろう。ロシアではヤマイグチはパドベリョーザビク、白樺(ベリョーザ)の下に(パド)多く発生することから名づけられ、同じく粒柄だが、傘の色がオレンジ褐色のものをキンチャヤマイグチと呼びロシアではパドアシーナビクと呼ばれ愛される。アシーナは白楊=ドロの木、ハコヤナギのことだから、いずれも菌根を結ぶ樹種に関連づけられて名づけられている。味はキンチャがダントツに優れており、それ以外のヤマイグチは種小名の音感のごとくスカスカしているので、スカキノコと私たちは呼んできた。しかし、このヤマイグチは歯ごたえもありうまかった。ソテー、あるいはフライにすれば最高だと思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年10月12日 22時19分54秒
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