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カテゴリ:マダラーノフの独り言
春日滝坂の道を登り詰めると石切峠に出るが、その手前の小さな池を見下ろす狭い台地に東西2つの石窟がある。いずれも間口4.7m奥行き2.4m高さ2.4mほどの穴が穿たれている。その内部はというとこれまたすごい。 西窟 金剛界5仏を配置していたといわれる。その阿弥陀仏の光背に1157年の命が刻まれている。 東窟 中央に須弥山だろうか、層塔が置かれ、周囲の壁には半肉彫りの顕教4仏(薬師、釈迦、阿弥陀、弥勒)が刻まれている。ほかにも90cmほどの地蔵4体も居並び 凝灰岩のため、すべての石仏は、やや風化が進んでいるとはいうものの、施された彩色もかすかに残っており、壮観である。 ここに立つと、壺坂でもそうだが、この山塊を往来した人たちのものすごいエネルギーを感じる。こり石仏群を刻んだ人物は、仏それぞれの儀軌を頭に刻み付けた当時の超インテリの優婆塞だろうか、そして、どんな思いでここに長年月籠り、刻み続けたのだろうか。聞いてみたい気がする。 今日は大寒。一歩ずつ着実に春に近づいている。 コロナの勢いはしばらく増大していく一方だが、どうぞ万全の対策を講じながら、決して萎縮することなく、やるべき最低のことはやりながら一歩一歩春光へと踏み出していこう。 邪鬼を踏みつけている多聞天と思われる石仏も入口付近には置かれている。少なくともメンタルケアに関わる宗教人、精神医たちは、コロナから背を向けて逃げてはだめだ。祈りの力を今こそ示さなくては、誰が弱い人たちを救いきれるというのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年01月20日 20時02分07秒
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