2月23日発行「ガラス新聞」
ZEB㈱山口氏<寄稿>より
高性能な窓ガラスを導入することには、単なる室温調整以上の多面的なメリットがあります。
1.窓際の寒さの軽減
冬場、暖房をつけているのに足元がスースーと冷える経験はないでしょうか?これは「コールドドラフト」と呼ばれる現象です。冷やされたガラスの表面に触れた空気が重くなって下降し、床面を這うように広がることで発生します。断熱性能が高い窓やサッシを導入すると、室内側のガラス表面温度が下がりにくくなるため、この不快な気流を抑えることが出来ます。
2.日差しの緩和
近年の日本の夏は酷暑です。ここで重要になるのがLOW-E複層ガラスの選び方です。LOW-Eガラスには「日射取得型」と「日射遮蔽型」の2種類があります。準寒冷地より暖かい地域であれば、日差しを熱として取り込むのではなく、遮る「日射遮蔽型」を選択することが極めて重要です。
3.結露の防止と健康維持
結露は、サッシのカビやダニの発生原因となり、アレルギーなどを引き起こす要因です。断熱性能の低い窓では結露リスクが先に立ち、適湿を維持しづらい。高性能な窓は結露しにくいため、より健全な湿度環境を確保しやすくなります。
4.外が見えることの開放感
建物の断熱性能値を上げるために「窓を小さくする」という手法がありますが、閉鎖的な空間は圧迫感を与え、知的生産性を低下させる恐れがあります。断熱・遮熱性能の高いガラスを採用すれば、大きな開口部を維持したまま高断熱化が可能です。外の景色が見え、自然光が入る明るいオフィスは働く人のウェルビーイングに寄与します。
5.防音効果による集中力の向上
断熱性能を向上させた複層ガラスや真空ガラスは、優れた防音性能も期待できます。外部の騒音を低減し、静かな空間を作ることは、業務や学習への集中力を高めるうえで非常に効果的です。
このように窓ガラスへの投資は、光熱費削減だけではなく、「健康」「生産性」「満足度」への投資でもあります。

*一部文章を変えて投稿しています