カテゴリ:おとこの人とマドレボニータ
こんにちは。マドレボニータ事務局の太田智子です。
入局以来、マドレストアを主に担当してまいりましたが、 このたび「ファンドレイジング担当」に”異動”しました★ ファンドレイジング・・・ 民間非営利団体が活動のために必要となる資金を集めるさまざまな取り組みのことです。マドレボニータでは「マドレ基金」の取り組みにとくに力を入れています。 マドレストアの新店長は、初の男性スタッフの「マドレ男子」筆頭中野陽太くん。 近々このブログでもご挨拶する予定ですので、お楽しみに。 私もマドレストアも引き続き兼務でがんばります! さて今日は、去る7月28日(土)に東京都西東京市で行われた、 「西東京市パパスクール 第3回『父になる男性が学ぶ 産後女性の心とからだ』」 の報告レポートです。 「西東京市パパスクール」は今年度の西東京市 NPO等企画提案事業の一つとして、 市民団体「西東京市パパクラブ」が企画・運営をしている全6回の父親向けの講座。 この第3回として、マドレボニータの産後ケアを取りあげてくださいました。 講師として登壇しましたのは、吉田紫磨子インストラクター。 私の住む西東京市は、「産後のボディケア&フィットネス田無教室(担当は内山麻理インストラクター)」もあるし、「NECワーキングマザーサロン」も2年連続開催、 昨年はカップル講座も盛況で、かなりマドレボニータが浸透してきている …と思っているのですが、父親向けの講座は今回がはじめてです! まずは「10秒自己紹介」からスタート。 年内にパートナーが出産予定です、というタイムリーな方からは 「自分に何ができるか考えたい」という強い意気込みが感じられました。 お子さんが産まれてから数年経っているという方は、 「子どもが産まれる前のほうがパートナーと仲が良かった。その原因と、これからとれる対策を考えたい」 産後クラスのOGである妻から 「絶対行ってきて!」と言われて参加した人も。 講義は、吉田が第1子の産後に体験した「産後うつ」の話からはじまり、 母子保健から「産後」がすっかり抜け落ちている実態、 そしてなぜ「産後の女性は『扱いづらい』のか?」について具体的な解説へ。 立ち会い出産した方が、 「出産が大変だったのを目にして、産んだら体は楽になったのだと思っていた」 とおっしゃいました。 そうですよね!出産した女性本人もそう思い込み、でも それに反してますますままならなくなる体と心に戸惑ってパニックになりますが、 男性は不調の実感もないし、メカニズムも知らなければ、そう思ってしまうのも当然。 出産のインパクトのほうが大きいですもんね。 結局、女性も男性も、産後の女性の心と体に何が起こっているのかを 「知識」として知っておくことがとっても大切なんです。 でも「にんぷクラス」も担当している吉田によると、 「妊娠中の女性に産後の大変さを伝えても、『そうなんだ~。でも私は何とかなるだろう』とたかをくくる妊婦が多い」のだそうです。 そこで、最も身近なパートナーこそこのことを知って、 『タカをくくってはいけない!』と女性に伝え、サポートしてほしい。 だから男性にも積極的に伝えたいと思っているんです」 との吉田の談に、みなさん深く頷いていました。 …しかし、その産後の大変さを理解し、 産褥期(産後1ヶ月間)は授乳以外は人に委ね、安静にしなければならないと知ると… 「オレ、産後はがんばるぜ!」と育休とって、ごはんつくって、上の子のお世話して、 夜も授乳以外は抱っこして…とがんばったものの、 はりきりすぎてダウンしてしまったり、 やっぱりそんなにがんばれないと自分を責めてしまったり… あるいは、「もともと無理」と開き直って目をそらしてしまう、 なんていうカップルも残念ながらいらっしゃいます。 でも、コレ、全部夫婦で抱え込まなくていいんです! 夫婦だけで乗り切ろうとするのは、むしろ危険。 積極的に外部のサポートを受け入れ、人に委ね、感謝することが 夫婦揃って大切なことなんです。 苦手な料理をがんばって、少ないレパートリー(しかも油っぽくて、産後の女性にはつらい)を ローテーションで作ってくれるより、外部の産褥サポートサービスを手配したり、 妻の仲間からの産褥ヘルプ(詳しくは「産褥記2」にて)のシフト調整をしたり、 パートナーとヘルプ仲間の連絡係をしてくれたりすることこそ夫の出番。 ※この産褥ヘルプの連絡のやりとりを産褥期の女性が自らやるのでは、全く体が休まりませんし、 携帯やパソコンで目を酷使することになってしまいます。 妻と友だちが何かやってる…と人ごとと思っていてはダメですよ! ここは、ヘルプを受ける女性も自覚し、事前にパートナーの理解を得て、巻き込むことが必須です。 実は…外からのサポートを受けることに 難色を示すのは男性側であることが多いのです。 他人を家に入れたくない、お金をかけることじゃない、 親が来てくれるから大丈夫じゃない?などなど。 逆に遠慮する妻を説得して、積極的に取り込もうとするくらいであってほしいです。 (「多分いやがるだろうな…」と憶測したり「お金かかるなんて申し訳ない」などと思ってパートナーに言い出せない女性も多いですから) そして、産後2~6か月の産後リハビリ期について、 「産後のボディケア&フィットネス教室」の概要とともにご紹介しました。 しっかり体を休めたら、今度は外出や人と接する機会を増やしていく時期。 でも外出するにはとっても勇気がいるし、実際大変なこと。 教室にはその最初のきっかけの役割もある。 そしてパートナーと向き合って話すためにも、まずは体力を取り戻す必要がある、 だから有酸素運動で筋力も心肺機能もとりもどす。 赤ちゃんと2人きりの生活で、愕然とするほど言葉が失われている産後女性のために考え抜かれたコミュニケーションワーク。 「ここにくるとすっきりするー!」ではなく、 自分で体をメンテナンスできる技術を身につけて「卒業」していく場。 それがマドレボニータの産後クラスなのです。 …男性って論理的に説明されるとすっと頭に入って行くんだなあと、 ぶんぶん揺れる頭を後ろから見ていて思いました。 クラスの1週目で行っている「Good & New」と それを使った2人1組の自己紹介もやってみましたよ。 ・10個出すことって難しい。 ・30秒で人に説明することも難しく、時間が足りなかった。 ・8個もいいことがあったのに、パートナーに伝えていないのは勿体ないと感じた。 といった感想が次々と。 そう、「夫婦なんだから察して!」と思ってしまいがちけど、 言わなければ伝わらないですよね。 ぜひぜひご夫婦でもやってみてほしいです! クラスの3本目の柱、セルフケアからは「肩こりのセルフケア」を体験しました。 あっという間の2時間。 最後に吉田から… 男性が育休を取ることが必須なわけでもないし、育休を取らなければ良い父親・夫じゃない、というわけでもない。 産後の女性は「赤ちゃんが産まれても幸せなばかりではなく、産後は本当に大変」ということをパートナーに理解し、共感してほしいと思っている。 そしてそれを思ってるだけではなく、ねぎらいのことばにして伝えてもらえると、とてもうれしく感じるということを覚えておいてほしい。 とのメッセージがありました。 集合写真★ 「腹に落ちた」と笑顔のみなさん、産後クラスの卒業写真に負けないくらい清々しいー★ 後編では、参加者のみなさんのご感想と、 今回の企画をしてくださった「西東京市パパクラブ」の代表さんへのインタビューをご紹介します! ------------------------------------------------------------------- マドレ基金、マンスリーサポーター制度もスタートしました! ひとり親、多胎の母、障がいをもつ児の母、低体重出生児や早産児の母、 10代の母、東日本大震災で被災した母など、 社会的に孤立しがちな母親たちのひとりでも多くに産後ケアが届けられるよう みなさまからの継続的なあたたかいご支援をお待ちしております。 マドレ基金・マンスリーサポーター制度のお申込みはこちらです。 ------------------------------------------------------------------- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.08.06 14:13:02
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