200187 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

カガワちゃんの毎日。

カガワちゃんの毎日。

漫画と私。



夫が、「キカイダ-」のビデオを借りてきたので、親子3人で観た。
もう25年位前の映像になるのか。しかし、今だ、石ノ森章太郎氏の生み出したヒ-ロ-達は健在である。仮面ライダ-、ゴレンジャ-、サイボ-グ009、キカイダ-、ハカイダ-、ゼロワン・・・。
子供の頃、アニメ番組も漫画も大好きであった。
手塚治虫氏の「リボンの騎士」や「ブラックジャック」も大好きだった。
藤子F不二雄氏の「キテレツ大百科」は、今、再放送しているの
で、毎週息子と楽しみに見ている。
また、赤塚不二夫氏の「天才バカボン」では、幼いながらも、ギャグの真髄というものにもふれた。ギャグの中に潜む、ニヒリズムとサイケを垣間見たのだ。
白土三平氏の「カムイ外伝」と「サスケ」も好きだった。
カムイの孤独に恋し、またサスケのいじらしさに涙したものだった。
漫画、漫画と侮るなかれ、である。
4コマ漫画の「サザエさん」では、満州引揚げなどの、歴史的背景や時事、当時の社会情勢、また古き良き時代の風習や生活様式、美しい日本文化を、うかがい知ることができる
「仮面の忍者赤影」は、私の初恋のひとであった。
赤影やカムイを見て幼い私は、将来は絶対忍者になろう、と本気で思っていた。夜、布団の中で、忍者になるには一体どんな勉強をすればいいのだろうか、と真剣に考えたりもした。
しかし、次の日にはもう忘れていた。
ちいさい弟とふたりで、「バロムワン」や「キカイダ-」を見ては
怪人ヤゴゲルゲや、ハカイダ-の悪の秘密基地の存在に怯え、夢の中でうなされた。
昨日弟をいじめて泣かした、という私の悪事は露見されないだろうか。悪い子供は悪の秘密基地に連れ去られてしまう、と隣のちいちゃんが意地悪い顔をして言っていた。
秘密基地では、子供は皆、檻に入れられ、母や父たちは脅され天井から吊るされるのだという。
ちいさい弟と寝かされながら、天井の古いシミがなんだか怪人の顔みたいに見え、恐怖に怯えた。
母の手をぎゅっと握りしめ、目を固く閉じて眠った。
おとなになった今でも、眠る時に天井を見るのは好きではない。
知らずして、幼いころの恐怖がよみがえるのかもしれない。
 
昨今ではCGなども駆使し、アニメや漫画の画像技術も、昔とは比べ物にならないくらい、飛躍の途をたどっている。
しかし、毎週毎週楽しみで仕方がないくらい、胸躍らせるような番組があるだろうか。
ちいさい弟と流血のチャンネル権争いをし、しまいには母のカミナリがおち、バチバチバチとダイアルをまわす方式のチャンネルをはずされてしまい、それでも懲りずにペンチを用いて、チャンネルを変え、こんな時だけ結託した弟とふたり嬉々としてテレビを見ていたあの頃。
あんなに胸ときめかせ、激しく情熱を傾けたものは、なかったのではあるまいか。



© Rakuten Group, Inc.