べんてん(高田馬場)
高田馬場駅より川沿いに約5分。周りに店が無いので比較的目立つ赤い看板。看板の下には紐の様なものが数本垂れている。良くみると、なんとなんとそれはボロボロになった暖簾ではあーりませんか。ある意味ここまで来るとそれはボロよりもアートに感じるし、また老舗の風格にさえ感じるものだ。そんな古臭さがこの店の「何かやってくれそう感」をジワジワと醸し出している。 店に入るとカウンターにぎっしりの客。しかしそのほとんどの人がまだ何も食べていない状態。それにしても店内は狭い。座席近くには食材やら荷物やらがところ狭しと並べられ、席と壁との間はスペースがほとんど無い状態。製麺機もあるが奥の方に申し訳なさそうに置いてある。私の席は一番奥だったが、そこに行くにも息を止めるような思いで移動しなければならなかった。店の作りからしておそらく以前はただの飲み屋だったのではないかと思う。そんなこんなでやっと席に着き注文したのはつけ麺。品書きによると、並でもこの店では生麺の状態で350gもあるそうな(通常の倍)。中盛りは4倍、大盛りは7倍である。麺は通常は冷たい盛りだが注文すれば熱盛りも可能。私は冷盛りだ。待つ事約20分、スープが到着。醤油系の汁にザク切りの葱と海苔がみえる。そのまま飲むとややしょっぱかった。続いて麺の到着。やはり350gはだてではない、普通盛でこれならうれしい限りだ。先に隣で食っていた二人連れの若い男性客の一人がつぶやいた。「きついなぁこれ..苦しくなってきた..」するともう一人が「スープ足す事も出来るけどこの量じゃ必要ないな」そうなのか?そこまでなのか?ヤングガイよ。私は心の中で何度も問掛けた。そんな彼等の言葉を期待に胸膨らませ私は麺を食らう。冷たい麺は暖かいスープに浸され口の中にツルツルッと入る。貧乏性の私はいつもだいたいは麺を掴む時に箸の先の方で5~6本つかんでチビチビ食べていた様に思う。しかも無意識に。しかしここは違う。最初からこれだけの量の麺をみればガッツリと箸の半分位まで麺を掴んで頬張る事が出来るのだ。コシのある麺はスープとよく合い、この絶妙なあったか冷た感がたまらなかった。普段つけ麺を頼む事は少ないが正直ここまでつけ麺がウマイものなのかと驚いた。すっかり私のバカ食いエンジンにも拍車がかかり5分少々で完食。もちろんスープ割りもお願いした。割ってからのスープはまたひと味違う感じで、まろやかに飲みほす事ができた。店員の対応も非常に良く、二人連れの客は他の席をずらしてもらって隣にさせる等、人気店にしてはなかなか出来そうで出来ない細かい配慮までされていた。また来たい、と思う店がひとつ増えた。ごちそうさまっ。 つけ麺(並・冷盛り)★★★★★尚、今回の店は、桃子(^o^)/さんからのオススメで掲載させていただきました。桃子(^o^)/さんありがとう!