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2:源氏ブーメラン
(茉莉:つづきです) アナ:「まったくもう…コッポラはやめてくださいって何度も何度も口がすっぱくなるほど…」 美羽:「そっかー…コッポラちゃんの口はすっぱいのかー」 アナ:「 ちがいます! …というか言ってるそばからコッポラコッポラって…」 美羽:「歯磨きしなきゃ虫歯になるよ?」 アナ:「…ねえ千佳さん?この人一回病院に…」 千佳:「え?…もう手遅れでしょ、たぶん」 伸恵:「ん?あ、ああ…まあ一回近所の病院につれてくよ」 アナ:「おねがいしますわ」 美羽:「む、何かとんでもなくひどいことを言われているような気が」 千佳:「言ってるんだが」 美羽:「みんなしてあたしを責めるー…」 伸恵:「いや、お前が責められるようなことするからだ」 美羽:「うー… …そだ。こんなの持ってきたから食べよ?」 伸恵:「切りかえはやいな…って…お、源氏パイか」 千佳:「歩きながら食べんの?」 アナ:「お行儀悪いですわね」 美羽:「あう… んじゃ側転しながら食べれ、茉莉ちゃん」 茉莉:「えッ!?あたし!? …あたしできないよ、側転…」 美羽:「それじゃ逆上がりしながら」 茉莉:「逆上がりもできない…」 千佳:「っていうか鉄棒はどこにある?」 美羽:「あの電線で」 千佳:「あほか」 茉莉:「でも源氏パイってなんで源氏なのかな?」 伸恵:「ん?…ああ、なんでだろな」 アナ:「源実朝とかと関係あるのでしょうか?」 伸恵:「…いや、むしろ義経か、よくて頼朝だろう… ってかアナちゃんって…結構日本史マニア?」 アナ:「え?いえ、いえいえいえ… それほどでもありませんわーッ…おほほほ」 美羽:「マニアナ海峡」 アナ:「おだまりなさい!」 美羽:「っていうかさぁ」 アナ:「なんですの?」 美羽:「『源氏パイ』…これには悲しい物語があるのだよ」 アナ:「え?美羽さんご存知なんですか?」 美羽:「おう、昨日たまたまテレビで見た」 千佳:「…」 美羽:「コッポラくん、取り出しましたるこの形、何に見える?」 アナ:「ハートでしょうか?」 美羽:「ちっがーう、それは初心者の戯れ言」 伸恵:「初心者って何のだ」 美羽:「え…と」 伸恵:「考えてなかったんかい」 美羽:「とーにーかーくー、正解はブーメランなのーっ」 千佳:「強引だな」 美羽:「これは源頼経が使ったと言われる伝説の武器、 『源氏のブーメラン』の形なのだよ」 伸恵:「へぇ…1000年ぐらい前の日本にブーメランが存在したのか」 美羽:「そう、実は存在していたのであった! もともとは『武羽目乱』と呼ばれ、経義が戦場で使った…(ちらっ)」 千佳:「… 人名ぐらいはちゃんと覚えとけよ」 美羽:「一回投げるたびに…(ちらっ)…確実に…えと…何人だったっけ(ちらっ)…」 千佳:「だからカンペ見るならもっとわからんように見ろよ!」 伸恵:「っつーか…昔なんかどっかでそんなん読んだことあるぞ? なんたら書房っていう本屋が出してたうさんくさい本…」 千佳:「えらい適当な記憶だね、おねえちゃん」 美羽:「ともかくだ。 これはまだ武器としても使える、えいやっ(ひゅん)」 千佳:「いたっ!!こらみっちゃん何すんの!?」 茉莉:「みうちゃん、食べ物を粗末にするとおばけ出るんだよ?」 美羽:「大丈夫、このブーメランがあれば倒せる!!」 茉莉:「え?そうなの?」 伸恵:「いいかげんにしろ、美羽」 アナ:「…やっぱりこの人おかしいですわ」 美羽:「もう…わかったよぉ…ちぇーっ… …んじゃ次はこの『トランプ』について…」 千佳:「まだやるんかい!! 」 伸恵:「おーい、バス来たぞー」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 10, 2005 09:08:06 PM
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