まほのテーブルから

2006/11/01(水)13:39

文化の違い-ハロウィーン編-

外国のこと(11)

昨日はハロウィンでしたね。 私は結局大した事、何もせず。 日本でもこのところ、かなり普及してきましたよね。 ハロウィンがなんなのか、よくわからないまま、 お祭りだけが輸入されている気がします。 まぁ、主な宗教を持たない日本は、 いろんな国の文化を取り入れるのが得意、とも言えますが。 ハロウィンは、世界的に行われているお祭りだと思っている方も 多いと思いますが、そんなことはありません。 私が住んでいた頃のロンドンでは、 そんなに盛んではありませんでした。 もともと、ケルト人の収穫感謝祭が キリスト教に取り入れられたとされる祭りなので、 イギリスが発祥の地ではあるのですが、 ハロウィンの習慣は、イギリス(特に南部。ロンドンも南部ですね)では、 17世紀には、ガイ・ホークス・デイという 火薬陰謀事件の記念日に置き換えられ、その後廃れていったのです。 その代わり、ロンドンではこのガイ・ホークス・デイのお祭りは、 盛大に行われ、11月5日の夜(ガイ・ホークス・ナイト)は、 街中で花火が鳴り響いていました。 イギリスでは、こういう戦争や歴史にまつわる記念日のお祭りが、 盛大な気がしますね。 かつては世界を牛耳った国、という誇りがあるのでしょうか。 で、ハロウィーンについてですが、 移民であるアメリカにはその習慣が残り、 逆にアメリカでハロウィンの習慣が根付いたようです。 イギリスで、このアメリカ式ハロウィンをやり始めたのは、 ここ10年くらいだそうです。 ハロウィンの逆輸入とでもいった感じでしょうか。 実際、私が住んでいた頃のロンドンでは、 ごく少数しかやっていませんでした。 しかもオリジナルのジャコランタンは、 カボチャではなく、カブなのです。 アイルランドとかでは、今でもカブでやっているらしいです。 イギリス発祥なのに、本国では一度廃れて、 アメリカで普及してしまったお祭りなんですね。 ちなみにフランスでは、ほとんどハロウィンのイベントなどはない、 と聞いたことがあります。 その国それぞれのお祭りを大事にするので、 他の国から輸入してきたお祭りには興味ないって事でしょう。 自国にプライドと愛国心を持つ、フランスらしいです。 他のヨーロッパの国のハロウィン事情は知りませんが、 少なくともヨーロッパの国々は、 それぞれに自分の国を誇りに思っています。 だからヨーロッパの国々は、あんなにくっついていて近いのに、 一歩国境を越えると、全く違う文化があるのですね。 正に、国のキャラが立ってる、ということだと思います。 その点、何でもアメリカのまねをして、 文化を受け入れる日本。 これが、ヨーロッパの国々の人の目には、 どう映るんでしょうか。 お正月は神社にお参り、お墓はお寺、クリスマスもハロウィーンも楽しみ、 七夕や節分、お月見などもやる。 まさに和洋折衷とは、日本のためにあるような言葉です。 そんなごちゃ混ぜが、 決まった宗教を持たない 日本の文化なのかも知れませんね。

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