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小説 こにゃん日記

小説 こにゃん日記

花の歌

   『花の歌』



  天使と堕天(白百合)

つぼみの青さの清純さ

咲き誇る花の神々しさ

それなのに

朽ちた白百合は

なぜあんなにも醜いのか




  無邪気な娼婦(赤薔薇)  


傲慢なほど美しく

魅惑の香りで心を攫い

鋭い爪で傷つける

そのくせ

散り落ちる様は

無邪気なほどに幼くて

ただほろほろと

赤い花弁を巻き散らす




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