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まいかのあーだこーだ

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2018.09.20
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「義母と娘のブルース」の最終回には、やはり不満が残ります。

この最終回の物足りなさは、
たんに制作者の技量が足りないだけなのか、
それとも、あえて不満を残すことで「プチ炎上」でも狙っているのか、
あるいは、局やプロダクションやスポンサーからの横槍が入って、
本意でないエンディングでも強いられた結果なのか…。

しょうがないので、
こちらで勝手に結末を改変したいと思います。



改変するといっても、
基本的なコンセプトを変えるわけではありません。
ごくごくオーソドックスに、ごくごくベタな展開にまとめるだけのことです。

今回の結末の基本的なコンセプトは、
「母にも幸せになってほしい」と願う娘(上白石萌歌)の思いを受け止めて、
亜希子(綾瀬はるか)自身が「子離れ」をしてゆく、ということです。

それによって、この子育てが無事に完了したことを示すわけです。

娘のみゆきは、子供じみた策略や嘘を吐きながら、
第9話では、母の結婚を後押しし、
最終回では、母のキャリアへの復帰を後押ししました。

大切なのは、
このような娘の画策が、彼女の目論見どおりに成功することではなく、
そこにある娘の健気な思いに亜希子が気づく、ということでなければなりません。



最終回が失敗した第一の要因は、
ドラマの前半でさんざん伏線を張らせてきた麦田(佐藤健)の役割を、
第9話でほとんど終わらせてしまったことです。

それじゃあ前半であれほど伏線を張った意味がありません。
彼の役割は、やはり最終回まで、きちんと引っ張らなければなりません。

そもそも、むりやり結婚させようとしてまで、
母に幸せになってほしいと願っていたみゆきの健気な思いを、
直接に目の当たりにしたのは、ほかならぬ麦田だったのです。

であるならば、
大学合格を偽ったりする彼女の子供じみた行動の裏にある真意を、
直接に理解できる立場にある大人は麦田だけなのですから、
彼こそが、そのみゆきの健気な思いを、亜希子に伝えてあげねばなりません。

そのようにしてこそ、
彼がこれからもこの母娘を見守っていく存在になるのだろうという、
未来への暗示にもなるのです。



そして、
母娘がようやく互いの気持ちを理解しあい、和解するシーンでは、
現在のみゆきの姿(上白石萌歌)に、
少女時代のみゆきの姿(横溝菜帆)がオーバーラップしなければなりません。
そして、その背後には、
にっこりと微笑む良一(竹野内豊)の幻影も見えてこなければなりません。

それは、べつに、
最終回によくある視聴者サービスとして、
ベタな演出や映像処理をやってみせろ、ということじゃありません。

それをやってこそ、
当初は反目しあっていた両者が、
長い年月を経て、ほんとうの母娘になったのだ、
ということを明示できるのだし、
良一に託された"母"という仕事を、亜希子が見事に果たし終えたのだ、
ということも明示できるからです。

ひとつひとつのカットに意味をもたせなきゃいけません。



そしてラストシーンでは、

意味不明な切符をちらつかせたりして、
どっちつかずの未来を暗示しながら視聴者を煙に巻くのではなく、

実際に、亜希子が、大阪で、
キャリアウーマンとして働いている様子を映し出さなければなりません。

とりわけ名刺交換のシーンは必須です。

それでこそ、彼女が、
ふたたび自分自身の人生を歩み始めたことを明示できるからです。

そして、東京では、
みゆきが麦田のパン屋でバイトしている姿を映し、
同時に、それを見守る麦田の表情も映さなければいけません。
さらには、大学生になったみゆきが、
大樹(井之脇海)とともに歩くシーンをさりげなく映すことも必須です。

それによってこそ、
麦田や大樹に見守られながら、さらに大人になっていくのであろう、
みゆきの希望に満ちた未来を暗示できるからです。



このTBSの娯楽ドラマは、
さほど主張の強い内容でもなければ、
とりわけアクの強いドラマでもなかったのですから、

このぐらいオーソドックスに、ベタな展開で、
もっと素直に視聴者を満足させてくれてもよかったのではないでしょうか。

なお、
挿入曲のなかにブルース調の音楽があったのはよかったのですが、
個人的にいわせてもらえば、
パン屋の店内で流す音楽も、最終的にはブルースにしてもらいたかったです。









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最終更新日  2022.10.21 19:41:51


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