カテゴリ:スカーレット!
母のマツは、常治のすべてを許していたけど、
喜美子は、けっして八郎のすべてを許すタイプではない。 むしろ信じる気持ちが強いからこそ、疑心暗鬼になる。 それは、ある意味、窮屈な関係でもある。 喜美子はつねに、 八郎の気持ちを先回りしてまで確かめようとします。 だから、八郎はいつも、 喜美子からの問いに答えつづけなくてはいけない。 そこでは、いっさいの嘘も許されていません。 ◇ かりに「一線」を超えたあとに戻ってくるのなら、 喜美子は、八郎の浮気を許すかもしれません。 しかし、一線を超えるでもなく、 いつまでもプラトニックな関係だけが続くのは、 かえって耐えられないだろうな、という気がします。 悪者探しをしようとすれば、三津に矛先を向けるしかない。 夫婦のあいだの信頼と思いやりを守るためには、 外から入り込む余計なものを徹底して排除するしかない。 ◇ 多くの視聴者は、 夫婦が離婚しないように、と願っています。 しかし、それは裏を返せば、 三津が泣きながら出ていく、ということです。 喜美子は、三津をなじったすえに追い出せるでしょうか? そもそも、三津を弟子入りさせたのは喜美子自身です。 八郎は反対していました。 喜美子は「八郎のために」と思って、三津を弟子入りさせた。 喜美子自身が、三津を八郎の近くに置こうとしたのです。 だから、これは後悔しようのない過去です。 おそらく三津が自分で出ていかないかぎり、 喜美子は、三津のことを責められないでしょう。 もしも三津をなじり倒すことがあるとすれば、 それは、喜美子が離婚を決意するときだろうと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.19 20:34:25
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