まいかのあーだこーだ

2020/07/14(火)13:26

歌舞伎町を野放しにする政策の是非。

自由主義国家というのは、 国家の抑圧を除去する代わりに、 個々人の自制や自治が求められる社会なのですが、 実際のところは、 もっとも自制のきかない人々や、 手段を選ばない経済人などの暴走を、 野放しにしてしまう結果になります。 自由主義国家は、そういうリスクを負っている。 日本人の過剰なほどの「自粛」体質は、 ときおり批判の対象にもなっていますが、 じつは、いまでも、 大部分の日本国民は何らかの自粛をしています。 しかし、 一部の不届き者と、 手段を選ばない経済人たちが、 なんらの自制も自治もしないことによって、 結果的には、社会全体がリスクを負うのです。 このようにして、自由主義国家は足をすくわれる。 国家を危機にさらすのは、つねに一部の人間です。 自由主義国家における「自制」のありかたを、 根本的に再考していかなければ、 日本の社会は、ほんとうに中国に敗北しかねません。 ◇ コロナ後の世界では、 人々の生活や経済のスタイルが大きく変わります。 そのなかで置き去りにされるのは、 いわば「リアルでしか充実できない人々」であり、 あるいは「リアルでしか充実できない世代」であり、 さらには「リアルでしか充実できない業種」ということになります。 まさに歌舞伎町は、その象徴だといえます。 現在のような曖昧な「自由」の価値観のなかでは、 こうした人々、こうした世代、こうした業種が野放しになり、 いずれ国家にとっての負担となり、大きな足枷になっていきます。 いまのところ、日本は、 なにひとつ有効な対策を打てないまま、 ずるずると問題を先送りにしている状況です。 「自由」と「自制」の最適なバランス・配分を構築できていない。 ◇ 日本政府は、当初、 PCR検査を意図的に抑制してきました。 国民の不安が政権不信や医療不信に繋がるのを恐れたためです。 しかし、検査数を抑えた結果、 かえって感染者数に対する「死亡率」の割合が高くなった。 日本のコロナ感染者の死亡率は、 シンガポールの50倍、イスラエルの5倍、 本来なら同等であるべき韓国の2倍になっている。 これは、 感染者への治療が十分な成果を上げていないからであり、 もしくは感染者を見つけられないまま死亡させているからです。 日本の医療レベルの低さが、別のかたちで露呈している。 緊急事態宣言解除後の日本は、 この死亡率の高さを数値的に是正すべく、 あえて歌舞伎町のような歓楽街を野放しにし、 無症状の若い感染者数を増やしたうえで、 その区域に絞った集中的な検査を実施しています。 いわば歓楽街の若い感染者は、 計算上の母数を上げるためのサンプルなのです。 もちろん、 そんな姑息なデータ操作を行ったところで、 韓国と張り合うことにすらならないでしょうし、 それどころか、 ひとたび感染が高齢者に広がってしまえば、 またぞろ死亡率は一気に上昇してしまうことになる。 じつにバカな戦術だといわざるを得ません。 安倍政権時代の政財界が、 情報操作やデータ操作を駆使して延命してきた悪弊が、 医療をも巻き込んだ形で継続しているのですね。 おそらく、 そのような姑息な戦術を考える専門のスタッフがいるのでしょう。 しかし、 そんなバカなことばかりやっていたら、 ほんとうに日本は沈没してしまいます。 行政が向き合うべきなのは、そんなことではありません。 ◇ ◇ ◇ 余談になりますが、 NHKの『ブラタモリ』は、 せめてフェイスシールドをつけて収録すべきだと思います。 その姿を視聴者に見せることが大事なのだから。

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