2020/09/26(土)19:19
「純情きらり」第8週 初めての連弾
「きらきら星変奏曲」の連弾。
このドラマの最大のハイライトのひとつでした。
もしかしたら、
『蜜蜂と遠雷』や『羊と鋼の森』のなかで、
印象的な連弾のシーンが描かれるようになったのも、
この『純情きらり』の影響だったかもしれません。
◇
西園寺先生とはじめて会ったとき、
桜子は「セントルイスブルース」を弾いてました。
だから、もともと西園寺には、
ジャズの文化に対する理解もあったわけです。
耳コピで「セントルイスブルース」を弾きこなし、
滝廉太郎の「花」もジャズ風に編曲していた、
そんな桜子の耳のよさと即興のセンスを、
西園寺はちゃんと見抜いていたのです。
>ジャズは男の世界。
>女に教えるようなことはない。
そう言っていたサックス奏者の秋山も、
じつは桜子の才能に気づいています。
しかし、当時、
川畑文子や淡谷のり子のような女性歌手はいても、
やはり女性のジャズ奏者はいなかったのでしょう。
ちなみに秋吉敏子は1929年生まれなので、
桜子よりも9才年下です。
秋吉の場合は満州育ちですが、
やはり戦前はクラシックを学んでいて、
日本でジャズを弾き始めたのは戦後になってからです。
桜子にも、
戦後にチャンスがあればよかったのですが、
残念ながら、
秋吉のようなジャズピアニストになることはできません。