カテゴリ:純情きらりとエール
桜子と冬吾は、
けっして男女として結ばれるわけではないけれど、 たがいに芸術を志した者として、 むしろ男女の関係を超えるほどの絆で、 強力に惹き合っているようなところがあって、 そこには、ある意味、 妻の笛子でさえ立ち入れない部分があります。 それは、 このドラマだけでなく、 津島佑子の原作「火の山 - 山猿記」における、 (太宰治のことをかなり意識させるような) 冬吾という人物の特異な位置づけのせいでもあるし、 同時に、 この当時の宮﨑あおいと西島秀俊の、 俳優としてのコンビネーションのせいでもある。 ◇ この朝ドラが本放送されていた2006年に、 映画「好きだ」と「海でのはなし」で、 宮﨑あおいと西島秀俊は共演してましたから、 ついドラマの内容を超えたところで、 この二人の関係に期待して、 それを桜子と冬吾の姿に重ねてしまう雰囲気は、 すくなからずあったんだろうと思うし、 ドラマの展開としても、 かりに達彦が戦死した場合、 桜子と冬吾が… という選択肢もあったんじゃないかと勘繰らせる面はある。 ◇ 実際、 冬吾は、桜子にとって、 達彦よりも重要な男性だったんじゃないか? …という妄想は十分に成り立つし、 そう解釈したほうが、かえって作品の深みが増す気もします。 もし「桜子と冬吾との恋」が見たければ、 宮﨑あおいと西島秀俊との当時の共演映画のなかで、 それを疑似的に楽しむという手もある!! …のかもしれません(笑)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.12.09 09:30:05
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