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まいかのあーだこーだ

2021.07.20
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カテゴリ:政治
小山田圭吾が、オリンピックの音楽担当を辞任しました。

彼のいわゆる「いじめ自慢」の外道っぷりについては、
わたしも昔から知っていましたが、
すでに彼は、このことで何度も炎上していたわけだし、
この問題の及ぼす影響については十分に自覚していたはずです。

そもそも、
こんな国家的なイベントに何の躊躇もなく協力して、
みすみす墓穴を掘ったのだとしたら、ただのバカですよね(笑)。

今回の開会式への彼の起用は、
グラミー賞ノミネートなどの国際的評価のみならず、
これまでのNHKへの功績が反映された結果でもあるでしょうが、

FMやEテレでの細々とした仕事から、
国家の威信をかけた大イベントまでには、
かなりの飛躍があるわけだし、
その飛躍に対して何の慎重さもなかったとしたらバカすぎます。

そして、
まさかとは思うけど、

椎名林檎にせよ、小山田圭吾にせよ、

国家に協力することがアーティストとしての美徳とは思ってなかろうし、
国家的イベントへの参加で自分の業績に箔がつくとは思ってなかろうし、
国家寄りになることで自分の立場が有利になるとも思ってないでしょう。

表現者にとって、
国家との関係は、たいていは面倒な足枷になるはずです。
好きこのんで自分に足枷をはめる馬鹿なアーティストがいるでしょうか?

もしかすると小山田圭吾の場合は、
パラリンピックへの協力こそが、
過去の障害者いじめに対する罪滅ぼしと思っていた可能性もなくはないけど、
個人の贖罪のために国家イベントを利用するという発想は、安易にすぎます。



では、なぜ、小山田圭吾は、
わざわざ国家的なイベントなんぞに参加して、
これほどまでの大炎上をみずから招く必要があったのか。

わたしは、これはおそらく確信犯なのだろうと思います。

つまり、彼は、
このような大炎上をあらかじめ予測したうえで、
オリンピックへの文化的なテロリズムを仕掛けたのでしょう。

それは障害者いじめと同様の、利己的かつ愉快犯的な行為です。
それ自体が、彼にとっては最高に芸術的な表現だったと言ってもいい。

さすがに未遂で終わりましたが、
東京五輪に深刻なダメージを与える国際スキャンダルに発展しました。



今回の騒動で、
音楽家としての彼自身にダメージがあるのかといえば、
かならずしもそうとは言えません。

もともとコーネリアスの音楽は、
国内の大衆的な支持によって成り立っていたのではなく、
むしろ海外のイカれた好事家の支持で成り立ってきたからです。

今回の報道によって、
「最高に最低なゲス野郎」としてのイメージが世界に広まれば、
それがかえって好事家たちを喜ばせ、箔がつく可能性さえあります。

コーネリアス自身も、
そのことをしたたかに計算しているはずです。
そうでもなければ、ただの「頭の悪いアート野郎」でしかない。

彼は、このたび、
反省文だか謝罪文だかを記して世間に公表しましたが、
到底、あんなものを真面目に書いているとは信じられません。

きっと適当な人間に適当なことを書かせて、
裏でケタケタ笑っていると考えるほうが妥当でしょう。

さすがに今後はNHKでの仕事がなくなるはずですが、
それは彼にオリンピックの仕事を回したNHK側の愚しさの結果であり、
おそらく小山田圭吾自身は、
NHKでもオリンピックでも真面目に仕事をする気などないのでしょう。

そうでなければ、バカすぎます。



もともとオリンピックは、
国際主義と世界平和を理念に掲げており、
その根底には《人間主義》そして《反国家主義》があります。
いわば「左寄り」のイベントとして始まったといえます。

しかし、
20世紀のオリンピックが、
しだいに国威発揚のためのイベントに変貌し、
どんどん右寄りになり、全体主義に陥れば陥るほど、
アンチヒューマニズムの要素が強まってきました。

スポーツ選手のみならず、
あらゆる文化人までもが、国家のための道具になっていった。
その極めつけが、
1936年のナチス政権下におけるベルリンオリンピックでした。

三島由紀夫も、寺山修司も、
アドルフ・ヒットラーを熱狂的に信奉していました。
石原慎太郎も、その系譜に属しています。

けれど、
さすがに彼らが1964年の東京オリンピックに参加することはなかった。
国家の側も、それを許さなかったでしょう。
戦後の日本が、ファシズム色を前面に出すことはできなかったからです。

そもそも、
文学であれ、音楽であれ、スポーツであれ、
自分自身の表現を志す者であるならば、
国家だのヒューマニズムだのに義理立てする必要などありません。

その思想の左右にかかわらず、
たんに都合よく利用できるかぎりにおいて、
国家やヒューマニズムを利用すればいいだけのことです。



やがて冷戦が終わり、
椎名林檎や小山田圭吾のような世代になると、
表現の立脚点はますます混沌として曖昧になり、
もはや右も左もなく、
傍目からは何を考えているのかも分からなくなります。

ときに人を喰ったような作品を発表したかと思えば、
しかつめらしく社会的な作品にも参加したりするからです。

日本のサブカルチャーの起源のひとつが、
60年代のアングラ文化と反ヒューマニズムにあるのは自明ですが、
90年代のサブカルチャーの場合は、
冷戦後の高度資本主義における《勝ち組》の表現に結びつきました。

イデオロギーの左右よりも、勝ち負けが重視される時代になった。

いわゆる渋谷系も、
露骨なまでの勝ち組文化だったのですが、
彼らを支え続けていたのは「勝ち組は勝ち続ける」という信念です。

悪びれることもなく「いじめ自慢」が可能だったのはそのためであり、
その信念は、いまもなお生きているのです。

たとえロマン・ポランスキーやウディ・アレンが、
#MeToo運動で映画界から追放される様子を見ても、
あるいはアラーキーが日本の写真業界で弾劾されるのを見ても、
まだまだ「勝ち組こそが勝ち続ける」という彼らの信念は変わらない。



小山田圭吾がオリ・パラで披露するはずだった音楽とは、
いったいどんなものだったのでしょうか?

おそらく彼の表現の根底にあるのは、

 右も左もぶっとばせ!
 ヒューマニズムなんか糞くらえ!
 身障者なんか死んじまえ!


のような思想だったといえるでしょう。

もしかすると、
多くの人はそのことに気づかぬまま、
その開会式の音楽は、
同時生中継で全世界に発信されていたかもしれないし、
今のところは同和問題で及び腰の「皆さまのNHK」でさえ、
総力を挙げてそれを日本の全国民にむけて伝えつづけたかもしれません。

しかし、じつのところ、
それはオリンピックの孕む本質的な矛盾を剥き出しにし、
日本という国家をも壮大に脱臼させる過激なテロ表現だったはずであり、

裏を返せば、世界のイカれた好事家たちに、
「最高だぜええええ!!!」
との雄叫びをあげさせるようなものだったはずです。

これが実現していれば、
大友克洋が40年前に予言していた未来よりも、
さらにクレイジーな状況になっていたかもしれません。

かろうじて未遂に終わったとはいえ、
すでに TOKYO2020 のみならず、
オリンピックそのものを終焉させるに十分な醜聞になりました。



もともと小山田圭吾による「障害者いじめ」は、
TOKYO2020 の本質に触れる要素をもっていたと言うべきです。

じつはオリ・パラを東京に誘致した石原慎太郎も、
相模原の障害者殺傷事件が起こったあと、
犯人である植松聖の差別的な「思想」に共感を示していたからです。

石原慎太郎は、次のように述べています。

この間の、障害者を19人殺した相模原の事件。あれは僕、ある意味で分かるんですよ。
昔、僕がドイツに行った時、友人がある中年の医者を紹介してくれた。彼の父親が、ヒトラーのもとで何十万という精神病患者や同性愛者を殺す指揮をとった。それを非常にその男は自負して、「父親はいいことをしたと思います。石原さん、これから向こう二百年の間、ドイツ民族に変質者は出ません」と言った。


殺す人間よりも殺される人間を「変質者」とみなす思想の持ち主が、
よりによってオリンピック・パラリンピックを日本へ誘致したところに、
そもそもの尋常ならざる矛盾があったというべきですが、

さらに輪をかけるように、
その開会式で音楽を担当するのが、
かねてより「鬼畜イジメ人間」として知られた小山田圭吾とは、
あまりにも話が出来すぎていました。

つまり、
これはもともと TOKYO2020 の本質なのです。

すでに「復興五輪」だの「アスリートファースト」だのの大義名分が、
まったくの嘘・デタラメだったことは周知の事実になっています。

むしろ TOKYO2020 は、
《勝ち組の勝ち組による勝ち組のためのイベント》として計画されたのです。

おそらく小山田圭吾が企んだのは、
そのことをみずから暴きたてるような、
とことん愉快犯的な文化テロリズムだったのでしょう。



小山田圭吾の企みが未遂に終わったのを受けて、
ネット上には「無音で開会式をやる」という案も出ているようです。

わたしは、このアイディアが意外に悪くないと感じます。

ここまできたら、
開会式での「沈黙」こそが、唯一の倫理的な演出に思えるからです。



差別主義の本家





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最終更新日  2021.07.21 04:48:33


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