2023/10/06(金)16:08
日テレ「癒やしのお隣さんには秘密がある」最終回の感想。
日テレ「癒やしのお隣さん」を見終わりました!
…11話まではダイジェスト視聴ですがw
◇
1997年に「ストーカー~逃げきれぬ愛」があって、
あれも日テレの作品でしたが、もう四半世紀が経つのですね…。
あのときはストーカー男の自殺に終わっていた。
しかし、今回はハッピーエンド…。
ちょっとストーカー男に同情的な結末になってる。
…
でも、
ストーカー男のキャラ設定は、
あのときのドラマにけっこう似てます。
親に抑圧されてきた依存型の人間なのです。
自殺こそしなかったけれど、
自虐的で自己犠牲的な気質も共通してる。
最終話で、
田辺桃子の演じる主人公が、こう喝破しました。
> ご両親の期待に応えるために生きて
> こんどは私を守るために生きようと思った?
> あなたは自分の人生を誰かに託したいだけなんですよ!
> わたしをそれに利用しただけ。
これって本質を言い当ててると思う。
親との共依存のなかで育った人は、
別のあらたな共依存関係を求めようとするのですね。
◇
わたし自身、
四半世紀前のドラマを観たときから、
うっすら感じてたことだけど、
同じストーカーとはいっても、
遠くから覗き見してるだけのタイプと、
追いかけて攻撃してくるタイプとでは、
まったく類型がちがうんじゃないかしら?
…
たとえば、
女性に置き換えてみると、
石川ひとみの「まちぶせ」とか、
あみんの「待つわ」の主人公なんかも、
あきらかに依存型の粘着ストーカー気質です。
相手の男性にとっては迷惑かもしれないけど、
はたから見てると同情してしまうところもあるし、
多少の恨みがましいことは言っても、
相手に危害を加えたりする意思はない。
…
男性の場合も、
そういう依存型で自虐系のストーカーは、
よほどの逆恨みでもされないかぎり、
危害を加えてくる可能性は低いかなあと感じる。
そもそも、
そういう自虐系のストーカーって、
男性の場合も、女性の場合も、
おおむね「非モテ系」じゃないでしょうか。
◇
それとは逆に、
危害を加えてくる攻撃型のストーカーは、
早い話、妻や恋人に暴力をふるうDV男であって、
自尊心を損なわれた復讐のために、
別れた後になっても追いかけてくるケースでしょ。
そういう自尊心や支配欲が強いタイプの男は、
意外に「モテ系」が多いんじゃないかとも想像する。
つまり、
ほんとうは類型のまったく違う人間が、
なぜか同じ「ストーカー」という概念で、
一緒くたに括られてしまってる疑念はあるのです。
◇
道端で待ち伏せしたり、
木の陰から覗き見してるようなタイプの人は、
昔の村社会だったら、
さほど問題にもならなかったと思うけど、
現代のように、
プライバシーが重視される都市型社会になって、
世知辛くも犯罪者扱いされてしまってる感はある。
もちろん程度の問題ではあるし、
当事者からすれば、この上なく気持ち悪いだろうけど、
せいぜいのところ、
それは粘着オタク的・マニア的な片想いであって、
ことさら犯罪者扱いするほどでもないのでは?
…ってところはある。
◇
性暴力についても言えることですが、
たとえ同じことをされていても、
それが「暴力」であるか否かは、
受け手の側の印象や判断によって左右される。
今回のドラマのように、
ストーカー的な粘着行為をされても、
受け手に許容される場合はあるかもしれない。
もちろん、
あまり勘違いを助長してはいけないけど、
ぶっちゃけて言うならば、
女性にとっても、
ストーキングされるうちが花ってところはあるしw
今回の主人公の女の子の場合も、
じつはストーキングされてる時期こそが、
事実上の「モテ期」になってる感じがあって、
それが意外にリアルだなあと思ったりするのよね。
ストーカーがいなくなると同時に、
女としての旬が終わってしまうというのも、
実際にありうることだろうなと思います…(^^;
坂本龍一が書いた唯一のドラマ主題歌だったのでは?
(…と思ったけど他にもあるらしい。)
うまく言えないけど、
これ聴くと、ちょっと泣いちゃうのよね。
高岡早紀がいちばん綺麗なときだったとも思う。